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あなたの朝食は和食?それともパンですか?私はその時々のマイブームでころころ変えてます。ご飯とお味噌汁だったり、パンだったり、シリアルだったり、野菜ジュースだったり。

要するに飽きっぽいのですが、唯一、ずっと毎朝食べ続けているものがあります。

それが今回ご紹介する カスピ海ヨーグルト

酸味が少なくまろやかで美味しいと人気があり、免疫機能UPや整腸機能などの効果が期待される健康食品としても注目されているヨーグルトです。

私は乳糖不耐症でして、牛乳はあまり好きではないのですが、ヨーグルトならがっつり食べられるので、重要なカルシウム源となっています。

これを手作り、つまり自宅で牛乳から繰り返し作っています。

手作りだから継続できる

なぜ手作りしているかといえば、添加物のない新鮮なものが手に入ることと、経済的なこと、そして継続できるからです。

この、手作り ⇒ 継続できる というのは、
「愛着がわく」あるいはセコく「途切れさせてはもったいない」という心理がはたらくからなんですね。

ヨーグルト
それに、
カスピは家庭で増やすのが簡単

その理由は、発酵温度が比較的低く、20度~30度程度の常温で作ることができるから。

専用のヨーグルトメーカーが不要です。他のヨーグルトだと発酵温度が40度以上なので、専用のヨーグルトメーカーが必要となるのですが、カスピならその分の初期投資および電気代がかかりません。

低温なので雑菌が繁殖しにくいのも扱いやすいポイントです。

というわけで、ポイントさえ押さえれば誰でも手軽に美味しいカスピ海ヨーグルトを作ることができるんです!


本記事では、成功も失敗も経験した管理人が、カスピ海ヨーグルトを継続して増やす方法(植え継ぎ方法)のポイントを、写真付きで詳しく徹底ガイドします。

ではさっそく見ていきましょう~

■ 植え継ぎとは
少量のヨーグルトを種として使って、牛乳を発酵させて新たなヨーグルトを増やすこと。およびこのサイクルを継続すること


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作り方の全体的な流れ

まずは作成手順の全体的な流れを示すフローチャートをご覧ください。

全体的な流れ

各行程の内容については後で詳しく解説しますね。ここではフローの概略を把握して頂ければと思います。

基本的には、黄色のエリアのループをうまく廻してやればよいということになります。

ピンク色の作業工程は要注意です。最も重要なポイントである「雑菌の混入を避ける」ことについて特に注意が必要な工程です。

ヨーグルトの作り方
■ ナビゲーション
記事の各地点からワンクリックでこのフローチャートに戻ってこられます。フローチャートの各工程へは下記の数字からジャンプできます。よろしければご利用ください。
       

       

   



これより各工程を説明していきます!

① 容器など入手

まずは必要な器具ですが、基本的には以下の2つだけです。

  • 容器
  • スプーン

容器

容器のチョイスはとても重要です。主なものとして二つの選択肢があります。

  • 牛乳パックを使う
  • 耐熱容器を使う


牛乳パックを使う場合
”牛乳パックを使う”というのは、牛乳を移し替えることをせず、紙パックに入ったままの状態で、そこに種をいれ、ヨーグルトを作っていくという方法です。

第一のメリットは、自分で殺菌する必要がないことです。牛乳パックは既に工場でしっかり殺菌されてますからね。

種を入れた後、雑菌の混入を防ぐために、クリップなどを使って開け口を密閉しておくとよいです。

開け口を密閉する

しかし、中が見えませんので、ヨーグルトが固まったか(できあがったか)どうかを確認するのが面倒です。

食べているフェーズでも、あとどれだけ残っているのかわかりにくいです。ま、重さでだいたいわかりますけどね。

また、1リットルのパックは細長いため、ヨーグルトを取り出しづらいのが何気にストレスを感じます。500mlパックでしたらその辺りは問題ないのですが、やはり手間とコストを考えると1リットルぐらいを一気に作りたいので。


それと、新しい牛乳を切らしていると、出来上がったヨーグルトがすぐに食べられません。というか食べるのを避けた方が無難です。

まず食べる前に次の種となるヨーグルトを取り分けた方が良いからです。その取り分けた種の受けとなる新しい牛乳パックが無いということになりますので・・・

どういうことかと言うと…

牛乳を買ってくるまで、一時的に種ヨーグルトを保管しておく別の容器を用意しておけばよいのですが、それだと牛乳パックを使うメリットが半減しちゃうし。

食べるためにヨーグルトを取り出すスプーンの殺菌をしっかり行えば、種の取り出しを後回しにしても良いんですけど、できるだけ雑菌が混入するリスクは避けたいし。

というジレンマがあるからです。


あ、当然ですが、牛乳パックの使いまわしはダメですよ~。毎回、未開封の新しい牛乳パックを使ってくださいね。

耐熱容器を使う場合
ヨーグルト用の容器を2個用意して、食べる方と、ヨーグルトを作成する方とで交互に使用します。加熱殺菌を行うため、耐熱容器を使います。

牛乳パックではない容器を使うメリットとしては、透明な容器であれば外から見て固まったかどうかがわかりやすいですし、食べている時でも残量がわかりやすいです。

口広の容器を使えばヨーグルトを取り出しやすいというのも大きな利点ですね。

また、新しい牛乳を切らしている場合でも、すぐに食べ始めることができます。ヨーグルトが出来上がったらすぐに別の容器に種ヨーグルトを取り分けて冷蔵庫に保存しておけばよいのです。

新しい牛乳を買って来たら、その種ヨーグルトを保存しておいた容器にそのまま牛乳をいれて作成を開始します。


デメリットとしては、毎回しっかり殺菌する必要があることです。


お知らせ 耐熱容器を使う方法と牛乳パックを使う方法とで、メリット/デメリットをざっとまとめます。
容器 メリット デメリット
牛乳パック 自分で殺菌する必要なし 中身が見えない。1リットルだとヨーグルト取り出しにくい。新しい牛乳切らしてると食べ始め難い
耐熱容器 透明ならば中身が見える。ヨーグルト取り出し易い。牛乳買い忘れに対応しやすい 自分で殺菌する必要あり

牛乳パックと耐熱容器、それぞれ、一長一短があります。ご自分のやりやすい方法をお選びになればよろしいかと思います。

ちなみに、私は耐熱容器を使っています。


耐熱容器を使われる場合は、下記の選び方を参考にしてみてください。↓↓

耐熱容器の選び方

加熱殺菌するため、耐熱性のガラスまたはプラスチック製であること。そしてフタがしっかり閉まるものがおすすめです。

ネット上では、発酵のために酸素が必要だからフタをせずティッシュなどをかぶせておくと良いとされている情報もあるようですが、雑菌が入り込む恐れがありますので、おすすめしません。

容器の上側に 2cm 程度の空間を空けておくことで、ちゃんと発酵しますから大丈夫。しっかりとフタを閉めて雑菌の混入を防ぎましょう。

また、フタを密閉することで容器をシェイクすることができますので、④の行程で種と牛乳を混ぜる時でもスプーン等を入れてかき混ぜる必要が無くなり、雑菌混入の可能性をさらに減らすことができます。

私が使っている耐熱容器
電子レンジを使って殺菌をしますので、金属部品が使われていないプラスチック製の容器です。フタのところでしっかり密閉ができます。

1000ml入りの本容器を2つ使って、完成品用(食べるもの)と次回製作用(植え継ぎ中)とでローテーションしています。


岩崎工業 スクリュートップキーパー(1000ml)
B-2275KN

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素材に抗菌効果のある銀イオンが入っており、食洗器にも対応しています。耐熱温度は本体・フタ・パッキンとも140度です。

従来ずっと940mlの別容器を使用していましたが、試しにこちらを使ってみたところ、悪くないのでそのまま切り替えて現在に至ります。

スプーン

出来上がったヨーグルトから、その一部を種ヨーグルトとして取り出すときに使います。

容器を電子レンジで加熱したときにできる熱湯を利用してスプーンを加熱殺菌します。その際に金属製だと熱くなるので木製を使ってますが、手の皮が厚い人は金属製でも構わないでしょう。

牛乳パックで作る場合は長いヨーグルト用スプーンがあると便利です。



CASUAL PRODUCT たっぷりすくえるヨーグルトスプーン ロング 30cm

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② 種菌を入手

一番最初だけは、いわゆる「正規の」粉末種菌を使うことをおすすめします。

以前のブームの頃は人づてに種ヨーグルトをもらってから始めるということが一般的でした。しかし有効な菌が弱まっていたり、雑菌が混入してたりして、固まらないとか味や風味が良くないなど、失敗することも多かったようです。

現在はメーカーで品質管理された良い種菌が流通するようになりました。

このセットには1パッケージに種菌が2袋入っています。1回で使うのは1袋です。余った分は常温でも保存は可能ですが、乳酸菌へのダメージを減らすには冷蔵庫での保存が望ましいです。(スーパーでも冷蔵コーナーで陳列されてました)

フジッコの粉末種菌セット
私はフジッコの「手づくりカスピ海ヨーグルト種菌セット」をスーパーで購入して使っています。お近くのスーパーで取り扱いが無い場合は、ネットで注文することもできます。


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③ 牛乳

雑菌混入を防ぐため、できるだけ未開封の牛乳を使用します。もちろん、日付の新しいものが良いですね。

種類別

乳製品のパッケージには「種類別名称」という項目が表示されています。ここが「牛乳」となっているものを使用します。

牛乳の品質表示
「低脂肪乳」や「無脂肪乳」などですと、乳酸菌が力を発揮できず、カスピ海ヨーグルト特有のねばりが少なかったり、乳清が多くなる可能性があります。豆乳でもできなくはないですが、種ヨーグルトとするのは不適切とのこと。

「加工乳」や「乳飲料」も不適です。加工乳や乳飲料はピンからキリまで種類がさまざまあり、ヨーグルトに向くか向かないか一概にいえないということだと思います。

■ 種類別の適/不適

◎ 牛乳
△ 低脂肪乳、無脂肪乳
× 豆乳、加工乳、乳製品


よく、スーパーで比較的安い値段で牛乳が売られていると思ったら、「牛乳」ではなくて実は別の種類だったりすることもあります。種類別表記をしっかり確認しましょう。

牛乳の分量

粉末種菌を使う場合と、出来上がった種ヨーグルトを使用する場合とで、それぞれ以下のように牛乳の分量を決めます。
フジッコの粉末種菌を使用する場合
説明書によると粉末種菌1袋(3g)に対する牛乳の適正量は500ccとなっています。

たくさん作りたい場合でも、最初は指示通りの分量を守りましょう。種ヨーグルトを作った後の植え継ぎでは以下のように牛乳の量を増やすことができますから。

種ヨーグルトから植え継ぎする場合
牛乳:種ヨーグルトの比率は 10:1 程度になるようにします。 つまり、牛乳が1リットルである場合は種ヨーグルトは100g(大さじ6杯)程度をまぜます。

種ヨーグルトが少なすぎると時間がかかり、雑菌が繁殖する可能性が増してしまいます。

ならば種ヨーグルトの割合を多くしてやれば早く固まるのでは・・・と思いますよね。実は多すぎるのも良くなくて、固まらないこともあるそうです。もったいないので試してませんが・・・。適正量を守るようにしましょう。


* * *
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④ 容器等を殺菌し、種と牛乳を混ぜる

ここがヨーグルト作りの最大の山場です。できるだけ雑菌が入らないように注意しましょう。

耐熱容器を使う場合、牛乳パックを使う場合とで、それぞれ注意すべきポイントがあります。詳しく見ていきますね。

耐熱容器を使う場合

この場合のポイントは以下の二つです。

  • 容器をしっかりと加熱殺菌すること
  • 熱で種菌を死滅させないこと

■ 私は電子レンジを使った蒸気による殺菌を行っています。
電子レンジの中で容器に入れた水を沸騰させ、その蒸気で容器とフタを殺菌します。沸騰が始まってからおよそ30秒間は殺菌するのを目安にしています。

熱湯消毒(容器等にお湯をかける)でもよいのですが、電子レンジを使った方が長時間殺菌できますし、簡単でヤケドの危険も少ないと思いますので。

スプーンは容器の中にできた熱湯をかけることで殺菌します。

■ 電子レンジで加熱する際には絶対にフタを密閉しないでください。
密閉したままだと、発生した蒸気で容器が破裂して大変危険です。

また、加熱終了後に放置していると容器内の気圧が下がりフタが吸着して容器が変形してしまう恐れがあります。(詳しくは後述の私の失敗談をご覧ください)

■ 加熱殺菌した後、容器の内側やスプーンをフキン等で拭かないようにしましょう。
きれいに洗ったフキンであっても目に見えない雑菌がついてしまいます。多少水滴がついていてもかまいません。

■ 容器を加熱殺菌した直後に種を入れるのは厳禁です。
熱で菌が死滅してしまいます!!容器の外側を流水で流したり、先に牛乳を入れるかして温度を下げてから種を入れるようにしましょう。


■ 耐熱容器と電子レンジを使った場合の手順

  1. 容器に水を150ccほど入れる。
  2. フタをする。ただし密閉厳禁!通気できる程度にゆるめておく
  3. 800Wで2分半ほど加熱する(30秒間沸騰が目安)
  4. 電子レンジがチンといったらすぐに取り出す
  5. 容器の中にできた熱湯でスプーンを殺菌する
  6. スプーンをひっくり返したフタの上に置いておく
  7. 容器の外側に水を流して粗熱を取る
  8. 牛乳を予定量の半分ぐらい(適当)入れる
  9. スプーンで種ヨーグルトを入れる(あるいは粉末種菌を入れる)
  10. フタをしっかり締めてシェイクする
  11. 残りの牛乳をいれる
  12. フタをしっかり締め、軽く振って混ぜ、安置する

牛乳と種菌を混ぜる
最終的な牛乳の分量ですが、上部に2cm以上の空間は空けるようにします。これで発酵に要する酸素は確保されます。

牛乳パックを使う場合:

こちらは新品の牛乳パックを使うのが前提です。ですから自分で容器の殺菌を行う必要はありません。

種として出来上がったヨーグルト(種ヨーグルト)を使う場合は、あらかじめ少し牛乳を減らしておく必要があります。

でないとあふれてしまいますし、隙間がないと振って十分に混ぜることができません。

■ 牛乳パックを使った場合の手順

  1. 牛乳パックから牛乳を少し減らしておく。
  2. スプーンを熱湯殺菌し、温度を下げておく。
  3. 種ヨーグルトを入れる(あるいは粉末種菌を入れる)
  4. フタをしっかりクリップ等で留めてよく振って混ぜる


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⑤ 常温で安置

冒頭でも述べましたように、他のヨーグルトに対してカスピ海ヨーグルトの発酵に適した温度は低めです。このため、専用の器具(ヨーグルトメーカー)がなくても自宅で簡単に作ることができます。

具体的には、20度から30度で発酵でき、ベストな温度は 27度 とされています。


寒すぎず、暑すぎない場所に、固まるまで、ゆらさないように安置します。私は、食器棚の中にスペースを確保して置くようにしています。

食器棚で安置
ただ、冬季ですと暖房を切ってしまうと室温が20度以下になってしまうこともあると思います。そんな場合でもヨーグルトを作ろうと思えばやはりヨーグルトメーカーで温度を管理するのが一番簡単で確実でしょう。

冬季の場合の裏技
一方、ヨーグルトメーカー不要のとっておきの裏技もあります。湯タンポやお風呂の残り湯を使う方法です。

まず、発泡スチロール等の保温性のある入れ物を用意します(魚屋さんで使うような大き目のものがベスト)。

湯たんぽを使う場合は、タオルなどでくるんで発泡スチロール容器の中に入れます。お風呂を利用する場合は、発泡スチロール容器ごとお風呂のフタの上に置いておいたり、浴槽の中に浮かべておくなどします。

最初に温度計を使って、適温となるセッティングを探してみてください。


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⑥ 固まった?

ヨーグルトが固まったら出来上がりになります。容器を少し傾けてみて、固まったかどうか確認します。

固まるまでの時間は種の種類と温度によって違ってきます。粉末種菌の場合、および温度が低い場合には、より時間がかかります。また、冷凍保存した種を使う場合も菌が弱まっているせいか粉末種菌と同等の時間がかかります。

■ ヨーグルトが固まるまでの時間(目安)
↓季節(温度) 粉末種菌
から作る場合
種ヨーグルト
から作る場合
夏季(25度~30度) 24時間 6時間
冬季(20度前後) ~72時間 ~48時間

固まりはじめからしっかり固まるまでの時間は割と短いみたいです。

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⑦ 冷蔵庫に移す

ヨーグルトをチェックして、固まっていたらOKです。早めに冷蔵庫に入れるようにします。

既に固まっているのに、必要以上に常温で放置し続けると、雑菌が繁殖してしまう恐れがでてきます。

とはいえ、ヨーグルトはもともと保存食なので1日ぐらいは大丈夫ですが、特に夏の場合は気を付けましょう(後ほどこれについての失敗談を載せています)。

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⑧ 種ヨーグルトを取り出す

ヨーグルトが出来上がったらすぐに食べたくなるところですが、
ちょっと待った!!

まず最初に次のヨーグルトづくりのための種ヨーグルトを取り出します。

先に食べ始めてしまって、残った食べカスを種ヨーグルトにして牛乳をつぎ足すような方法では雑菌が入りやすいのでNGです。

種ヨーグルトの必要量は?


③の行程の説明で、「牛乳の量」のところでも書きましたように、
新しく混ぜる牛乳の量に対して、種ヨーグルトの比率は 10% 程度が適正量の目安です。少なすぎてもダメですが、逆に多すぎても固まりません。

例えば、以下のような量を取り出します。

  • 牛乳 500ml に対して 50g(大さじ約3杯)
  • 牛乳 700ml に対して 70g(大さじ約4杯)
  • 牛乳 1000ml に対して 100g(大さじ約6杯)


種ヨーグルトを小分けする方法

ヨーグルトの表面を取り除いて、内部から掘り出したものを種ヨーグルトとします。

カスピ海ヨーグルトの二つの重要菌種のうち、乳酸菌のクレモリス菌FC株は酸素があると生きられない「嫌気性菌」ですので、空気に直接触れない内部に多く含まれます。(もう一方の酢酸菌 FA 株は内部/外部とも含まれます)

種ヨーグルトとして内部から掘り出したものを使います


取り出した種ヨーグルトは、④の行程で次のヨーグルトを作るために新しい牛乳と混ぜることになります。

取り出した種菌ですぐに次のヨーグルトを作り始めてもよいですし、冷蔵庫に入れておけばしばらくは保存できます(1週間以内に使用してください)。

また、数か月に一度程度、さらに別の一部を冷凍保存し、種ヨーグルトのバックアップとして取っておくと、失敗したときに助かります。冷凍した日付をメモしておくと良いですね。

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⑨ 食べる!

種ヨーグルトを取り出したら、独特な粘りのあるカスピ海ヨーグルトを楽しみましょう!

カスピ海ヨーグルトの粘り
この粘りとまろやかさがカスピ海ヨーグルトの特徴。水切りをすればギリシャヨーグルト風の濃厚な味わいも楽しめます。

この水(=ホエー、ホエイ、乳清とも言います)は捨ててしまいがちですが、実は低脂肪で栄養も豊富。我が家には喜んで消費してくれる家族がいます。



基本的に食べるのは朝ですが、おやつの時間もいいですよ。私が特に大好きなのは、カステラをディップして食べる事!

カステラの甘みと、プレーンのカスピ海ヨーグルトは相性抜群ですよ~

3時のおやつはカステラ
出来上がったヨーグルトはだいたい1週間を目途に食べきるようにしましょう。

種ヨーグルトも同じく1週間以内に植え継ぎするようにします。もちろん、冷凍保存すれば数か月は大丈夫です。

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⑩ 出来具合は?

食べたとき、例えば次のような異常を感じたら要注意です。

  • 味がおかしい(苦い、ピリピリするなど)
  • においがおかしい
  • 色がおかしい(ピンク、黄、茶色など)
  • 水分が分離し細かい泡のような穴があいてしまった
  • 粘りがなくなった


もしこのような異常を感じた場合は、植え継ぎが失敗した可能性がありますので、これを種として新しいヨーグルトを作るのは中止したほうが賢明です。

ヨーグルト作りの失敗のほとんどが雑菌の混入によるものです。もったいないですが食べずに処分しましょう。

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⑪ 作り直し

失敗していたら、気を取り直して種を新たにして作り直ししましょう!

大丈夫、また元気なヨーグルトが戻ってきますよ~

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⑫ 冷凍保存のバックアップがある場合

解凍し、種ヨーグルトとして使用します。ネット上では、1年以上冷凍していたものでも使えたという情報もあるようです。私はそこまで試していませんが、経験上、3か月間冷凍していたものは問題なく使えました。

⑬ 冷凍保存のバックアップを解凍する

冷凍していた種ヨーグルトのバックアップを使う場合には、まず、冷蔵庫の中で自然解凍してから、後は普通の種ヨーグルトと同様に植え継ぎします。

解凍した段階で固形分と液体分が分かれたりしますが、大丈夫。一緒に種ヨーグルトとしてご使用ください。

冷凍していたものは菌が弱っているせいか、普通の種ヨーグルトと比べて、新しいヨーグルトが固まるまでにやや時間がかかるようです。でもその次からはまた従来のヨーグルトと同様に植え継ぎができるようになります。

もし冷凍保存のバックアップがなければ、また最初に戻って粉末種菌から作り始めましょう。


冷凍バックアップについてですが、私も最初は馴れてなくてずいぶんとお世話になりましたが、最近はサボりがちです。植え継ぎをずっと続けられるようになると出番もないので・・・

失敗したら潮時。また新しく元気な粉末種菌から始めれば良いので。


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▼ ▼ ▼
以上がカスピ海ヨーグルトの作り方の手順とポイントとなります。

この通りやれば上手にヨーグルトの植え継ぎが続けられるはずですが・・・長く続けていれば失敗はつきものです。

次の章ではいくつか失敗例をご紹介しましょう。
miss

私がやらかした失敗例

私のヨーグルト作り歴は2016年頃からです。今では安定して植え継ぎできていますが、最初の頃は何度も失敗をやらかしました。

失敗① 種ヨーグルト取る前に食べ始めてしまった

ヨーグルトができたのでとりあえず冷蔵庫に入れておいたら、子供が食べちゃったんですね。殺菌していないスプーンが使われたので、種ヨーグルトとしては使えなくなってしまいました。

これは家族にちゃんと言っておかなかったの私の責任です。

対策! 作成段階でヨーグルト容器のふたに「あけるな」と書いたテープを貼っておき、種ヨーグルトを取ったら外すようにしました。

あけるなマーク

失敗② 電子レンジで容器を変形させてしまった

電子レンジでの加熱殺菌はとても便利な方法なのですが、火傷以外にも注意すべき点があります。それはフタを密閉しないこと、そして加熱後放置しないこと

フタを密閉しないというのは、まず第一に、加熱時に発生する蒸気で容器を破裂させないためですね。これは充分気を付けていたので、フタはちゃんとゆるめていたのですが、フタをずらすことまでは実践してませんでした。

で、加熱後に電子レンジ内で放置してしまったのでした。どうなったと思います?

そう、蒸気が液化して内部の気圧が下がり、フタが勝手に吸い付いて密閉状態となってしまいました。そしてどんどん内部の気圧が下がった結果、プラスチック容器が変形してしまいました。

対策! 加熱が終わったらすぐに取り出してフタを外すようにする。

あるいは電子レンジに入れる際にフタをゆるめておくだけでなく吸着しないようずらしておく。

なお、電子レンジから容器を取り出すときには、ゆるめてあるだけにフタだけを持つと外れ易いです。底をささえて取り出しましょう。くれぐれもご注意ください。

失敗③ 放置しすぎた

ヨーグルトができたら(固まったら)、とっとと冷蔵庫に入れるべきなのですが、気温が高い時期だったのにも関わらず、2日半ほど放置してしまいました。完全なウッカリです。

先ほども少し触れましたが、基本的にヨーグルトは保存食です。乳酸菌のはたらきにより、常温で1日ぐらい放置しても腐敗はしないものなのです。だからそれほど神経質になる必要はないのですが、気温が高い時期の2.5日間の放置はさすがに長すぎたようです。

一応、植え継ぎを続けてみましたが、何とか固まりはするものの、カスピ海ヨーグルト特有のねばりがなくなってしまいました。味も落ちた気がしましたので、この種で継続することは断念しました。

対策! ヨーグルトができたら忘れずに冷蔵庫に入れる!家族にも声をかけて頼んでおく。


以上が失敗の代表例ですが、実際はこれ以外にも、スプーンの殺菌忘れなどしょうもない失敗もしてます・・・

反面教師としていただければ幸いです。



何代まで植え継ぎできるの?危険性は?

以上のような失敗をせず、上手にヨーグルトが作れている限り、基本的に何代も植え継ぎを続けることが可能です。

では、失敗がなければ1年も2年もず~っと繰り返し植え継ぎして食べ続けても良いのでしょうか?

結論としては、菌が変質する危険性が排除しきれないため、メーカーが推奨しているように、三か月、できれば一か月ごとの種菌のリセットが望ましいと思います。

このあたりの詳しい背景や、その他のカスピ海ヨーグルトの危険性について、別の記事で詳しくご紹介しています。


おわりに

カスピ海ヨーグルトの作り方、いかがでしたか?

最後にもう一度、重要なポイントをおさらいしますね。

  • 殺菌を徹底する
  • 牛乳は未開封のものを使う
  • 出来上がったら食べる前に、まず次回の種を取り分ける
  • 固まったら必要以上に放置せず冷蔵庫へ
  • 適宜リセットするのがおすすめ




ヨーグルトのおかげかどうか定かではありませんが、便秘知らずです。風邪もめったにひかないし、花粉症も軽くなった気がします(個人の感想です)。

ただ、そのように体に良いものだと思ってしばらく続けていても、何かの拍子に食べなくなったりすることはよくある話。テレビで一時的にブームになった健康食品などであなたもそんな経験はありませんか?

一方、こうやって自分の手で植え継ぎを継続していると、育ててる感とともに愛着すらわいてくるので、なかなかやめられないものです。必然的に食べることも継続することになります。

身体によい食生活を無理なく続けるという意味で、ヨーグルトの植え継ぎはなかなか優れものの習慣だなと思っています。




できるだけ詳しくお伝えしようと思って沢山書きましたので、面倒に思われたかもしれませんね。でも実際やってみると簡単ですよ。

あなたもぜひトライしてみませんか!?



最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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