道路交通法の一部改正により、令和5年4月1日からすべての自転車利用者に乗車用ヘルメットの着用の努力義務が課されました。ですが、特に罰則があるわけではなく、「努力義務」なので、まだまだ街乗りでヘルメットを使っている人は少数派です。
白状しますと、私はこれまで何度も転倒しています。
つまり、ヘルメットには大変お世話になっています。その必要性を身をもって感じています。
悪いことは言いません。
自転車乗るならヘルメットを着用しましょう。
やはり生身の体で道路を走るのですから、十分なプロテクションが必要です。
それも、まずは頭部を守ることが最重要です。
しかし、バイクと違って自転車の場合はヘルメット着用の義務が(まだ)ありません。安全意識の高い人だけがヘルメットを着用しているのが現状です。
(公)交通事故総合分析センターの「交通事故分析レポートNo.97」によると、以下のような実態が浮かび上がります。
この4つめの項目なんて大きくないですか?4人死亡したはずがヘルメットかぶるとそのうちの3人が助かるなんて!!
ヘルメットの必要性については論を待たないと思いますのでこれくらいにします。
さっそく、ヘルメットの選び方についてみていきましょう。
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ヘルメットの選び方
ここでは以下の項目について取り上げます。- 価格帯
- サイズ合わせ
- バイザーは付ける派?
- 通気性
- デザイン
1.価格帯
ヘルメットの価格帯としては、数千円から数万円までとけっこう幅広いです。少なくとも5千円、できれば1万円以上のものがおすすめです。
ちょっと高いですかね?
高価なものほど調整機能が充実していることと、軽量化を図りつつも強度が保たれていることなどがその理由です。
初心者ほど、高価なもの(=快適なもの)を買うとよいと思います。お子さんの場合は、それに加えてデザインなど、とにかく気に入ったものを選ぶのが良いと思います。
その代わりにちゃんとヘルメットをかぶることを習慣にしてくれるならかけた費用は惜しくはないでしょう。
2.サイズ合わせ
自転車関連の商品の多くは通販で購入できます。しかし、グローブとヘルメットに関してはバーチャルな世界だけで判断して購入するのはおすすめしません。できれば試着をさせてもらって、自分にフィットしたものを選びたいものです。自分の頭に合っていないと・・・
次のような不具合がでてきます。 サイズが大きすぎる場合:
サイズが小さすぎる場合:
- 事故の際、はずみでヘルメットが外れてしまうおそれがあります。
- はたから見た感じ「キノコ」感がでてカッコわるい
サイズが小さすぎる場合:
- 長時間着用していると、部分的に痛みがでる
- きついので、気合が入ってない時にはかぶりたくなくなる
「キノコ」って、自転車のヘルメットのネガティブなイメージなんですよね。頭の上にキノコのカサみたいなのがポッコリ乗っている感じに見えるという・・・
ヘルメットの場合、サイズの基準は各社まちまちですし、ひとつのメーカー内でも製品ごとにシェルの形状が違っていたりします。要するに実際にかぶってみないと自分にあうかどうかわからないってことです。
なので、ネット上などでこのメーカーのこのヘルメットは日本人の頭に合う!とかフィット感ばっちり!とかいった情報があったとしても鵜呑みにしてはいけません。
もちろん、参考にするのは良いのですが、どうしても個人差があると割り切ることが大切です。
最終的には、お店で実物を試着させてもらって、自分自身のフィーリングを信じて決めましょう。
実際にかぶってみよう
以下のような手順で、いくつかのモデル・サイズを試しましょう。- アジャスターがあるものは始めはゆるめておく
- かぶる角度を調整する(目安としてヘルメットの先端と眉毛の高さを合わせる)
- アジャスターを締める(様子をみながらちょっとづつ)
最初はフィットしていると思っていても、しばらくするとどこかきついとか違和感がでてくる場合がありますから、しばらくそのまま着用し、時々頭を動かしてみるなどするとよいでしょう。
そうして以下のようなポイントをチェックします。感覚的なもので、要するにフィーリングがいいかどうかということですね。
- ゆるすぎず、きつづぎず、心地よくフィットしているか。
- 頭が全体的に包まれている感じか(一部だけで支えている感じではない)
- アジャスターで締めなくてもそこそこフィットするか
3.バイザーは付ける派?
バイザーとは、帽子でいうとツバに相当する部分です。ヘルメットによっては最初から付いているのもありますし、後付けできるものも結構多いです。バイザーはもともとMTB(マウンテンバイク)から入ってきたものです。泥や小石が飛んでくるのを防御するのがもともとの目的というわけです。
以下のような理由で、ロードに乗る人は街乗りでもあまりバイザーは使っていないようです。
- 一般道路では泥は飛んでこない。目を守るのはサングラス程度で事足りる。
- ロードの競技ではバイザーが禁止になっていたりする
- 前傾姿勢になったとき、前方の視界の妨げにもなる
- 軽量化
私は以下のような理由で、バイザーを付けています。
- 雨に降られてしまった時の雨除けになる(サングラスに水滴がつかない)
- なぜか虫が大量にいるときに顔にあたらないようにする
- 朝日(夕日)が直接目に入るとサングラスしててもまぶしい
- クロスバイクなのでそれほど前傾しない
- どちらかとえばバイザー付きの方がカッコいいと思っている
街乗りの場合はあってもなくても良いパーツなので、お好みでいいと思います。
4.通気性
通気性のよいもの、それほどでもないものがあります。通気性が良ければ、夏は涼しくてありがたいです。冬は風通しが良すぎて寒いですけどインナーを付けるなり穴を塞ぐなりして対処は可能でしょう。
逆に通気性の良くないものは冬は良いですけど、夏は通気量を増やすわけにはいかないので、大変です。
他の性能とのトレードオフにはなると思いますが、どちらかと言えばやはり通気性の良いものの方がベターですね。
5.デザイン
ヘルメットはドライバーに存在をアピールする絶好のアイテムです。そういった意味ではできれば目立つカラーリングを選ぶのが良いと思います。しかし車体のやウエアとの色の組み合わせもあるし、最終的には好みで選べばよいと思います。やっぱりかぶりたくなる色やデザインのものが一番ですからね。
基本的にヘルメットには男女の区別はありませんが、デザイン的にラインナップを区別しているメーカーもあります。
使用上の注意
あごヒモの長さをしっかり調整しましょう。ゆるいと、転倒の衝撃でヘルメットが外れてしまう恐れがあります。ヘルメットを被っている人の約4割がきちんとあごヒモを調整していなかったというデータもあります。
せっかくヘルメットを被るのですから、いざという時に役に立たないなんてことのないようにしましょう。
ヘルメットの寿命
ヘルメットにも耐用年数があります。使用開始からだいたい3年というメーカーが多いです(OGKカブトなど)。
内部の衝撃吸収素材(発泡スチロール。ライナーと言います)がへたってくる(つぶれてくる)んですね。
また、転倒や事故などで、衝撃が加わったものは、たとえ外観的に損傷しているように見えなくても、内部のライナーが損傷している可能性が高いです。そもそもライナーとは、そのように自分が損傷する(つぶれる)ことで頭部を守ってくれるものです。
耐用年数以下でも、そのような衝撃が加わったものは、プロテクション機能が終了したと考えましょう。
見た目きれいで、もったいない気がするかもしれませんが、買い換えるようにしましょう。
おわりに
自転車に乗るならぜひヘルメットをかぶりましょう。事故の統計データを見れば、その必要性は明らかです。
購入に際しては、ネットなどでの評判はあくまでも参考程度に、店舗で実際に試着してフィーリングの良いものを選びましょう。
使用に際してはあごヒモの調整をしっかりと。
転倒など衝撃の加わったものは外観上損傷がなくても使わないようにしましょう。衝撃がくわわらなくても、およそ3年使ったら買い換えましょう。
今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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