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台風で倒木
2019年は、台風15号や台風19号をはじめ、次々と大きな自然災害が起こり、列島各地に大きな被害をもたらしました。

特に15号の際には、千葉県を中心に最大93万戸以上が停電。広い範囲で長期化し、東京電力管内で停電解消地域が9割を超えるまでに2週間近く、ほぼ解消するまでに一か月以上もかかったそうです。

私も千葉県に住んでいます。幸い、自宅の雨・風によるダメージは比較的軽微で、断水もありませんでしたが、台風15号の時で三日、19号で一日、合計で四日間の停電を経験しました。

この程度の停電は、千葉県としてはまだましな方でしたが、やはり困ったことがたくさんありました。


今回は、数日に及ぶ停電を体験して、困ったことと、自分なりの対策や備え(計画を含む)について書いてみます。ご参考になるところがあれば幸いです。

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長期停電で最も困ったこと

人によってどんなことで困ったかは千差万別だと思います。ここでは、私自身が困った事をメインに以下のことを取り上げます。

(文字のリンクをクリックすると各項目に飛ぶことができます)

それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。

冷蔵庫

日ごろ当たり前のように使っている電化製品ですが、停電で一番困ったのが冷蔵庫が使えなくなったことでした。

■ 対処のポイント
  • 保存食よりまず冷蔵庫のものから食べる
  • 扉の開閉回数を必要最小限に
  • 冷気を逃がさない庫内カーテンが有効
  • 日頃より保冷剤やペットボトルを凍らせておく

災害 ⇒ 保存食 と連想しがちですが、停電時の食料対策としては、まず最初に冷蔵庫の中のものから消費していくことが基本です。

停電時の冷蔵庫は、電気を使った「冷やす」機能はダメになりますが、高性能なクーラーボックスとして「保冷する」機能は健在です。夏場でも、1~2日程度なら食品を冷たいまま保ってくれます。

しかしながら、さらに停電が長期化すると、保存状態が悪くなり、残ったものは廃棄せざるを得なくなります。そうなる前に食べてしまおうということです。

大まかな順番としては、冷凍庫の食品から先に、次いで冷蔵庫の中のものが良いでしょう。


ただし・・・優秀なクーラーボックスである冷蔵庫には、一般的なクーラーボックスと比べて致命的な弱点があります。

それは、扉を開けると冷気が一気に外に出てしまうこと。

一般的なクーラーボックスはフタが上部に付いているので、重い冷気はボックスの中に残ったままなのですが、冷蔵庫は扉を開けると冷気がダーッと出てきてしまうのですね。

ですから、「開け閉めの回数を必要最小限とする」ということが重要です。

しかし、台風15号のころは9月初旬で、まだまだ暑い時期でしたので、どうしてもつい、冷たいものが飲みたくなって、ちょくちょく開けちゃってました。

すると二日目にはもう庫内は冷気を感じられなくなって、結果的に結構な量の食品を廃棄せざるを得ませんでした。


台風19号の時は、台風15号の失敗を教訓とし、できるだけ開け閉めをしないよう注意しました。

そして、台風接近に備えて、扉を開けても冷気がすぐ出てこないよう、冷蔵庫の中に簡易的なカーテンをつけておきました。

冷蔵庫のカーテン
このテープ、マスカーテープもしくは単にマスカーと言います。もともとは塗装の養生用のものなのですが、ガラスの飛散防止用にも使えるし、台風対策グッズとしておすすめです。

テープ部分は粘着力の強い布テープと、粘着力は弱めでノリ残りが少ない養生テープがあります。私は台風対策として冷蔵庫や窓ガラス(室内貼り)で養生テープのものを使いましたが、室外でつかうなら布テープ製の方が良いかもしれません。

フィルム付き養生テープ
それから、常日頃から保冷剤を凍らせておくと、いざというとき、保冷期間を延ばすのに役立ちます。冷凍庫のスペースが開いていれば、ペットボトルに水を入れて凍らせておいても良いですね。(水をいっぱいに入れて凍らせると割れてしまう恐れがありますのでご注意を)

ただし、いよいよ台風の風雨が近づいてきた当日などに、ペットボトルを冷凍庫に入れても、かえって逆効果の場合もありますから、できるだけ早めに対応しておくことをお勧めします。

非常食 とはいえ、冷蔵庫の中のものはもって2~3日でしょう。その後に備えて保存食の備蓄もお忘れなく・・・

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こうしたセットは食材の分量・バランスとかがさすがにうまく考えられています。

もちろん、セットじゃなくてもよいのですが、無計画に保存食を買いそろえると、どうしても種類が偏っちゃったりするもの。

ローリングストックをするにも、こうした保存食セットを参考にして、食べた分を補充していけば、適切な分量・バランスを維持できますよ。

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暑さ

台風の時期というのは、まだまだ暑いことも多いですから、エアコンや扇風機が使えなくなるのは結構こたえます。

特に台風15号の時は、日中は連日30度越えだったし、夜も寝苦しくて体力を奪われました。いつもエアコンがかかった室内でラクな暮らしをしていたワンコもずっと舌を出してハアハアと苦しそうでした。

■ 対処のポイント
  • 足や手を水につけると涼しい
  • クルマのエアコンも活用(ガソリンの余裕があれば)
  • ハンディファンも意外に助かる

昔ながらの知恵として、タライやバケツに水をいれ、そこに足や手をつけると涼しくなります。簡単で、じっとしている時には良いと思います。

ガソリンの余裕があれば、車のエアコンを活用するもの良いと思います。うちの近所でも、夜は車の中で寝ていた人が結構いたみたいです。

ただし、閉鎖的なガレージなどでは排気ガスが充満するので危険ですので換気にはご注意ください。

また、狭い車内で就寝するなどして長時間同じ姿勢のままでいると、エコノミークラス症候群を発症するおそれがありますから、こちらも注意が必要です。


それと、ハンディファンが意外に役立ちました。充電ができる環境であればこれも有効だと思います。


寒い時期は?

逆に寒い場合は、服を着こんだり、布団の中に入ってしまえばなんとかなると思うのですが、活動するときは布団から出ないといけませんので、やはり暖房が欲しくなりますね。

我が家の通常のメイン暖房としては灯油式のファンヒーターを使用しているのですが、電気が不要な暖房(芯式のストーブ)も備えています。


なお、こうしたストーブもそうなんですが、キャンプやバーベキューの残りがあるからと、室内で炭を燃やすのは大変危険です。特に最近の住宅は気密性が高いですから、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。

実際、冬季に発災した東日本大震災でも、換気不足の室内で木炭や練炭などの裸火を使用したことによる救急搬送が数多くあったそうです。


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照明

灯りの消えた街 地域全体の明かりが消えると、あたり一面、本当に真っ暗闇になりました。

星空ウオッチングが好きな私にとっては、ちょっぴり嬉しい一面もありましたけどね。。。

■ 対処のポイント
  • 懐中電灯は各人用+α
  • 作業時に便利なヘッドライト
  • 室内灯(投光器)で部屋全体を明るく
  • 夜間停電に備えて非常用足元灯
  • スマホのライトもありがたい

一般に防災用品としてライト等は、さすがにどのご家庭でも備えてあると思いますので、実際に「全く照明が無くて困る」という状況は少ないかもしれません。

できれば、目的別に次の5種類の明かりを備えておくと良いと思います。

懐中電灯

懐中電灯はなにより安価。一家に一台ではなく、ひとりひとり人数分揃えておきましょう。

我が家では、それぞれの枕元と、リビングや浴室の脱衣所などに置いてます。

ヘッドライト

ヘッドライトは懐中電灯と違って両手が空くので、調理等の作業をする際にはとても便利です。

やや高価なので、人数分揃えるのは難しいかもしれませんが、少なくとも一家に一台は備えておきたい照明です。

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室内灯(投光器)

台風15号の時には、なんか夜が暗くて気分まで落ち込む感じがしたので、後日、普通の懐中電灯より明るい投光器を購入しました。それが次の19号の時には大変役立ちました。
投光器
投光器で白い天井を照らす


停電時となると、心細くなるし、全員がリビングに集まるような状況になると思います。そんな時、室内灯が欲しくなります。

懐中電灯やランタン照明でも良いのですが、より明るくできる、投光器がお勧めです。

ランタン照明だと、テーブル周りだけという感じなのに対し、投光器で天井を照らすと、部屋全体が明るくなります。

我が家のリビングの天井や壁は白色なので、そこを照らせば間接照明的に部屋全体を明るくすることができ、なんとなく、気分も明るくなったように思います。

上の写真ですが、右側奥の暗い部分は少し奥まった和室です。真っ暗に見えますけど、和室もある程度明るくなりました。それでも写真で暗く沈んで写ってしまうほど、手前のリビングが明るかったということです。


白い天井や壁がなければ、白いシーツなどを壁や天井に貼って照らしたり、ペットボトルに水を入れて下から照らしても良いと思います。


もちろん電池式です。
(単三電池3本または6本使用)

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非常時足元灯

非常時足元灯とは、蓄電池を内蔵していて、停電すると自動的に点灯するライトです。普段はコンセントに挿しておきます。

我が家では、これをリビングから見えるところに設置し、その近くに懐中電灯を置いてます。

夜中に停電になると、本当に突然真っ暗闇になるので、懐中電灯やスマホを探そうにも手探り状態。そんな時、小さいけれど足元灯の明かりがあるのとないのとでは大違いです。

台風15号の時、停電は夜中に発生しましたが、しっかり役に立ってくれました。

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↓これなんかかわいらしいデザインで子供部屋におすすめです。

スマホのライト

スマホの明かりも緊急時には強い味方です。待ち受け画面の明かりだけでも、真っ暗闇の時には十分に足元灯の代わりになってくれます。

夜間撮影用のライトはさらに明るいですから、ライトをon/offできるアプリをすぐ使えるデスクトップに置いておくと便利ですね。



当然ながら、照明をつけていると電池やバッテリーを消耗してしまいます。

停電時には、早寝・早起きの生活の方が合っているのは言うまでもないでしょう。

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調理

我が家はオール電化。コンロはIHヒーターなので、停電時はもちろんアウト。

ガスコンロでも、最近の高機能なものは電源がないと使えないものがあったりします。

缶詰はそのままでも良いですけど、冷蔵庫の中の物にしろ、備蓄食料にしろ、焼くなり煮るなり、調理が必要なものが多いです。カップ麺を食べるにもお湯が必要だし、冬場ですと、温かい飲み物が欲しくなりますよね。

■ 対処のポイント
  • カセットコンロ
  • 鍋でご飯を炊くのは意外に簡単
  • ポットで保温、保冷

カセットコンロ

災害時に備えて、カセットガスコンロは必需品です。そんなに高い品物ではないですから、お守り替わりに備えておきましょう。

メーカーによると、カセットガスボンベは 7年以内 に使い切るのが目安だそうです。

製造年月日はボンベの缶底に記載されています。モノによって先頭から4桁で西暦を示すものや、2桁で西暦下2桁を示すものがあります(ややこしいのでこれぐらい統一してもらいたいものですが)。


我が家では、1週間分として3本入り2パック(6本)のカセットガスを備蓄しています。ざっくりですが、1本あたり最大火力で約1時間使えるとのこと。1回の調理で20分使うとして、1日あたり1本としています。

まあ、ずっと最大火力で使うこともないと思いますから、余裕を見てですけどね。実際、今回の計4日間の停電では、あまりガスは使わずに済んだので、消費量は1本未満でした。

ご飯を炊く

われわれ日本人の主食である白米は、乾燥させることで常温で長期間保存できる、災害時には都合の良い食料と言えます。

しかし最近では、電気炊飯器以外でご飯を炊いた経験がない人も結構多いのではないでしょうか。そうなると、停電で電気炊飯器が使えなくなるのは、地味に大きな問題です。


電気を使わない炊飯といえばキャンプ。キャンプといえばハンゴウを想像される方が多いと思いますが、カセットコンロ+普通のフタ付き鍋でも美味しいご飯を炊くことができます。

失敗しないポイントは、最初の浸水。つまり、最初に水につけ、「お米を乾燥状態から戻す」ことです。そしてすぐに水を切った状態で放置して水を吸わせること。


鍋でご飯を炊く手順
  1. お米を洗う
  2. ざるでよく水を切り、底だけに水が集まらないよう真ん中をへこませる
  3. 30分間ほど放置(長すぎると乾燥しすぎてコメが割れてしまう)
  4. 鍋にお米入れ、水を入れる(乾物状態のコメの量に対し約1.1倍)
  5. フタをし、沸騰するまでやや強い中火にかける
  6. 沸騰したら火を弱め、中火の弱に
  7. 10分ぐらいしてチェック。水気がなくなってきたら、弱火にしてさらに数分。
  8. 匂いに注意しながら「ヤベ!焦げた!」と思った瞬間に火を止める
  9. そのままフタを取らずに10分間蒸らす

水の量の目安(コメの1.1倍)とは具体的には

2合であれば 400cc
3合なら 600cc
 程度。お好みにより増減してください。


最初の浸水から食べられるまで、全体で1時間程度かかりますが、ほとんど放置の時間です。火にかけている時間は傍で見てないといけないですが、ざっと15分前後ですね。


火力の加減はちょっとお伝えするのが難しいです。あまりビビりすぎても、時間がかかりすぎて、ノリみたいなご飯になってしまいますから、多少「攻め」の火力で。昔はカマドでやってたんですから。

意外に簡単ですので、練習を兼ねて一度トライしてみてはいかがでしょう。慣れてくれば電気炊飯器で炊くより、美味しくできますよ。

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ポット

調理や温かいものを飲もうとしてお湯を沸かした時に、余ったお湯はもったいないのでポットに入れておくとガスの節約になります。

夏場ですと、冷たいものが欲しくなります。冷蔵庫の中の氷をポットに入れておくと、より長持ちしますし、冷蔵庫の開け閉めの回数も減らせます。

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情報通信

災害時には、情報の入手手段および外部との連絡手段が重要になります。

■ 対処のポイント
  • スマホの充電手段も考えておこう
  • 電池式ラジオは必需品
  • 近くの公衆電話の位置をチェック

スマホ・携帯電話

情報や通信といえばまず第一にスマホですが、バッテリーの充電が大きな問題となります。

コンセント以外の充電手段を備えておきましょう。例えば・・・
  • 車のシガーライター
  • 乾電池
  • ソーラーパネル

など、いろいろあります。

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しかし、自分の端末が元気でも、基地局の方がダウンする可能性があります。

台風15号の時は、最初のころはスマホでの通信ができましが、やがて接続困難になってしまいました。おそらく停電後、基地局は非常用のバッテリーで動いていたんだと思いますが、その後出力が低下したか、近い基地局がダウンして停電していない地域の基地局にかろうじてつながっていたのかもしれません。

1日ぐらいして、またつながりやすくなりましたので、何らかの復旧措置がとられたのだと思われます。


ラジオ

情報を仕入れるにはやはりラジオが良いですね。非常用の手回し式も良いですが、やはり電池も使えるものがおすすめです。

ラジオも最初のうちは的確な情報は少なくて頼りないですが、いずれ整理されてきて有用な情報が増えてきます。

なにより、人が話している声や音楽が聞こえるとどこかとつながっている感があり、やはり心強かったです。

固定電話

最近の電話は電気が必要なものが多く、停電時には使えません。

いざという時に備えて、電話線だけでつながるシンプル電話機を持っていると良いです。電話線は通常の電力網とは異なる配線なので、停電時でも通話できます(電話線も切れたらアウトですが)。

ただ・・・光回線だとシンプル電話機があっても使えません。光←→電気変換を行う装置(VoIPアダプタ)が停電時にダウンしてしまうので。我が家も光だったのでお手上げでした。

公衆電話

災害等の緊急時に携帯電話等で通信規制が実施された場合でも、公衆電話は「災害時優先電話」となり、通信規制の対象外となります。

つまり、災害時に他の電話インフラが制限により使えない時でも、外の公衆電話は使える可能性が高いです。受けることはできないですが、外部へかけたい場合には有効な手段ですから、近所の公衆電話の位置をチェックしておきましょう

災害時に「無料化」が実施される場合もあります。公衆電話の機種によって、最初に硬貨またはカードが必要なものもありますが、通話後には戻ってきます。


公衆電話も電話回線から電力が供給されるので、断線していない限りは停電時でも使用可能です。ただし、停電時に使えるのは硬貨利用のみで、テレホンカードは使えません。

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入浴


■ 対処のポイント
  • エコキュート・電気温水器の停電時の使用について取説で確認
  • 停電が予想される前には浴槽にお湯を貯めておく
  • 行水やタオルの清拭でもさっぱり

我が家の給湯設備はエコキュートです。エコキュートは機種によって停電時の対応がいろいろです。取扱説明書で確認しておきましょう。

  • お湯が使える機種
  • お湯は出ないが水は出る機種
  • お湯も水も出ない機種

タンク本体に非常用の排出コックがあって、そこからタンク内のお湯を直接取り出せる場合もあります。

ただし、シャワーからお湯を出せるはずの機種でも、温度調節ができなかったり(シャワーや蛇口からそのまま熱いお湯が出るので要注意)、停電した時点での調節弁の状態によってはお湯が出ない場合もあるそうです。

主要エコキュートメーカーの停電時の注意
ダイキン https://www.daikinaircon.com/info/
Panasonic
(住宅全般)
https://sumai.panasonic.jp/saigai/teiden/
日立 https://kadenfan.hitachi.co.jp/hot/teiden/
三菱電機 https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/ecocute/function/safety.html
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/diahot/ecocute/pdf/teidenzi_shochi_ecocute.pdf

残念ながら、我が家のエコキュートは、停電時にシャワーや蛇口からお湯を出せない機種でした。

それでもシャワーから水は出ましたので、なんとか行水でやり過ごしました。台風15号の時はまだ暑い時期でしたけど、やはり冷たかったな・・・冬だったら絶対に無理。


二度目の台風19号の際には、停電に備えて早めにお風呂に入り、さらにを浴槽にお湯を貯めておきました。

停電になってしまうとお風呂に入るのは難しくなりますが、清拭と言ってタオルで身体を拭くだけでも、さっぱりできますし、体の清潔を保つことができます。

昔、足の骨折で病院のベットでずっとけん引されてたとき、1か月以上、清拭で過ごしましたけど、さっぱりできてたように記憶してます。

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トイレ

タンク一体型のものはレバーをひねれば水を流してくれるので、停電時でも大丈夫ですが、水道直結のもの(タンクレストイレ)など、最近の高機能な水洗トイレは電気が必要です。

■ 対処のポイント
  • 電気式トイレの停電時の使用について取説で確認
  • 停電が予想される前には浴槽にお湯を貯めておく

リモコンは使えませんが、停電時にも使える裏技(手動のレバーで流せるなど)があったりしますので、トイレについても取扱説明書をチェックしておきましょう。

主要トイレメーカーの停電時の注意
TOTO https://jp.toto.com/support/emergency/dansui_teiden/
https://jp.toto.com/News/dansui_teiden/pdf/toilet_emer.pdf
LIXIL https://faq.lixil.co.jp/faq/show/5637?site_domain=default
https://inax.lixil.co.jp/img/notice_0316_el_toilet.pdf
https://faq.lixil.co.jp/faq/show/6193?category_id=1&site_domain=default
Panasonic
(住宅全般)
https://sumai.panasonic.jp/saigai/teiden/

最悪、そうした裏技が無い場合は、バケツで水を入れてやれば流れてくれるはずです。(下水が使えない場合はアウトですが)

断水するとさすがに大変です。ポリタンクに水を入れておくとか(最近、ホテルのトイレにも非常用に置いてあるところもありますね)、停電が予想される場合には、お風呂に水(お湯)を貯めておくとよいでしょう。

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ガソリン

■ 対処のポイント
  • 日頃からこまめに給油する習慣を

東日本大震災の時にはガソリンスタンドで長い行列となりましたが、今回の停電でも同様でした。

ガソリンスタンドも電気が使えなければ当然ポンプが動きません。人力のポンプでなんとか営業しているスタンドもありましたが、効率が悪いですから大行列でした。


車があれば、
  • 物資の調達
  • 人の移動
  • エアコン
  • スマホ等の充電
  • インバーターで家電を動かす
などができますが、ガソリンがなくなると、こうしたいろいろなことができなくなってしまいます。

どのような災害に対しても、車を使うにはガソリンは生命線ですので、日頃から、メーターの残量が半分以下になったら速やかに満タンにしておくことを習慣としています。

満タンを習慣に > 最初の一覧に戻る

洗濯

■ 対処のポイント
  • 洗濯板

洗濯機が使えないというのも困りました。暑い時期でエアコンも使えないですから、汗をかいた衣類が多くなります。手でこまめに洗っていればよかったですが、気づいた頃には溜まった衣類は結構な量に。

停電区域外の近隣のコインランドリーは大変な混雑でしたのであきらめざるを得ませんでした。

今回は2日分溜まったところで、車で家内の実家(停電区域外)までプチ疎開し、まとめて洗濯をさせてもらいました。

その後、洗濯板を買ったので、次回からはこれで手洗いしようと思っています。

washboard > 最初の一覧に戻る

信号が消える

■ 対処のポイント
  • 停電区域内の車の運転は慎重・必要最小限に
  • 片側二車線以上の交差点はできるだけ避ける

困ったことと言えば、信号が消えることも忘れてはいけません。

太い道や交通量の多いところは発電機がつけられたり、お巡りさんが交通整理をしてくれると思いますが、お巡りさんもいなくて停電したままの交差点はとても危険です。

運転者同士の譲り合いや駆け引きで運転しなければなりません。危険なだけでなく、スムーズに流れないから大渋滞。

特に片道2車線以上の交差点は難易度マックス。なかなか通過できないですよ・・・

停電時の車の運転は慎重かつ必要最小限にしましょう。

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通電火災に注意

■ 対処のポイント
  • 家を空ける時にはブレーカーを切ってから出かけることく
  • 発熱する家電はコンセントを抜いておく

停電が起きればいずれは通電する時が来ます。その際に起こりえる 通電火災 のことを忘れてはなりません。

東日本大震災でも、地震直後はもちろん、数日たってからの火災も多く発生しました。これらは通電火災が原因とみられています。

仕事や買出しに出かけるなど、家を空けるときにはブレーカーを落としてから出かけましょう。

通電すれば早くそれを知りたいですから、家に人がいるときはブレーカーを入れておくと思いますが、念のため、発熱する家電のコンセントは抜いておいた方が安全です。

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おわりに

2019年、災害による被害は本当に甚大でした。犠牲になられた方のご冥福を祈るとともに、ご遺族や被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

今回私の家の被害は木製のベランダ等が少し壊れたのと、四日間の停電ぐらい。幸いにも軽微でしたが、私としては初めての経験で、いろいろと考えささせられました。
blackout 正直、停電について甘くみていました。停電は、地震や洪水などと違って、直接的なダメージはありませんけど、復旧が遅れると深刻な状況になりえることも今回わかりました。

今回体験したような台風であれば、予報である程度備えることができます。しかし地震などによる停電の場合は、何の前触れもなく発生しますので、やはり日頃からの備えが重要ですね。

今回はあまり触れていませんけど、食料、飲料水、乾電池など、必要最低限の備蓄ももちろん重要です。公助や共助が整うまでの少なくとも三日間、できれば一週間は自分自身や家族のことを自助で乗り切れる準備はしておきたいものです。



今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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