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私が自転車通勤を始めたのは入社したてのころ。
当時は朝ぎりぎりまで寝ていたので、通勤時間の節約が目的でした。独身寮から会社まで、徒歩20分かかるところが自転車では5分ぐらいだったように記憶しています。

それから幾星霜、現在の自転車通勤の目的は、楽しいからというのを除けば、第一が運動不足の解消です。生活環境の変化や体型の変化などに応じて自転車通勤に求めるものがいろいろ変わってきました。

自転車通勤に期待する効果(目的)は人それぞれ。

一般社団法人「自転車協会」が行った、自転車通勤をしている人600人に対するアンケート調査によると以下のような統計結果となっています。


■ 自転車通勤対して期待した効果、ベスト3は
  1. 時間節約
  2. 交通費節約
  3. 運動不足解消
(参考:一般社団法人「自転車協会」による自転車通勤をしている人600人に対するアンケート調査


今回は、この三大効果について掘り下げてみました。

”自転車通勤ってイイって聞くからやってみたいけど、自分自身にとっての目的がイマイチぼんやりしている” といった方々の参考になれば幸いです。


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1.時間節約

先ほどの調査には自転車通勤をする距離についてのデータも含まれていて、それによると


片道3km未満の”近距離通勤者”が全体の56%
片道5km未満とすると全体の82%




意外に短距離の人が多いなというのが正直な感想です。

距離が短い人ほど、時間節約の効果を第一に期待するであろうことは容易に想像できます。冒頭の私の例でも距離は3km以内でした。徒歩から自転車通勤に変えたことで時間の節約ができた典型的な例ですね。

5kmともなると歩いて通勤する人はそうそういないでしょうね。普通はバスや電車といった公共交通機関か自家用車を使う人が多いと思います。

電車の駅やバス停までは徒歩だったりすれば、その部分だけを自転車に変えただけでも、これくらいの短距離なら全体として早く到着できるのでしょう。
また、自家用車であっても渋滞が多いようであれば自転車の方が効率的という場合もあるでしょう。

私の現在の自転車通勤距離は約10kmで、およそ30分かかります。通勤時間帯であれば電車の本数も多いですから電車の方が絶対早く職場にたどり着けます。残念ながら時間節約にはなりにくいようです。。。

2.交通費節約

自転車は初期投資に少しお金がかかりますが、その後のコストは安いものです。

会社からもらった交通費が浮く!と思っちゃうところですが・・・しかし、個人事業主ならともかく、このへんはちょっと微妙な話になります。

いわゆる勤め人の場合、一般に会社から交通費が支給されます。「これこれこういうルートを通るからその費用を頂戴」という形で申請すると思います。その費用を請求する一方で、自転車通勤によって費用を浮かしているとしたら、最悪の場合、交通費を返還しろと言われる可能性があります。

脅かすようですが、こういう事例って、実際にあるみたいですよ。

会社からの交通費の支給というものは別に法律などで義務になっているわけではなくて、基本的に会社と従業員との間の合意によるものです。したがって会社ごとにいろんな取り決めがあります。自転車通勤することは前もって会社に相談して許可をもらっておくことをおすすめします。

会社によっては、自転車通勤には健康に寄与するなどのメリットがあると評価してくれて、逆に報奨金などのプレミアを付けてくれる進んだところもあるようです。

私の場合は、電車通勤もしますので定期券を購入しています。なのでこれまた残念ながら交通費の節約にはなっていません・・・

ただ、「お金の節約」は交通費だけに限りません(↓)。

3.運動不足解消

かつて「運動不足の解消」を目的としてスポーツジムに入会していたのですが、仕事が忙しいやらちょっと疲れたとかいろいろ理由を付けてあまり真面目に行ってませんでした。

そこで新しい自転車を買って心機一転、ジムを退会して自転車通勤にシフトしました(その当時は社宅住まいで電車通勤をしていました。自転車通勤はごくたまにやっていた程度でした)。

これが大正解。乗りやすい自転車にすることで走るのが楽しくなりました。結果的にジムの会費を節約することもでき、自転車の購入費用はすぐに元がとれました。

生活習慣病の予防

運動不足の解消といってもいろんなレベルがあると思います。負荷の軽い方からみてまず最初の段階としては、生活習慣病の予防ですね。

要するに病気になるような生活習慣を、適度な運動を続けていく生活習慣に切り替えていくことを目的にします。

このような目的を達成するために最も重要なキーワードは、継続、適切な負荷だと思います。

自転車通勤のよいところの一つに、通勤という行為に組み込まれることで、一定の強制力が働くということがあります。これが就業後のスポーツジムやジョギングの場合だと、そのような強制力がないのでいろいろ理由をつけてサボりがちになったりします。

ただ・・・運動不足の解消という目的がその人にとって有効かどうかは、自転車の走行距離に依存する部分があります。先のアンケート調査で全体の8割を占めるとされる5km未満の走行距離ですと、なかなかこのメリットを実感するにはちょっと短かすぎる気がします。

もちろん、意図的に負荷を高めること、例えば

  • 遠回りする
  • 坂道のコースを選択する
  • ギアを軽めにしてペダリングの回転数を多くする


といったことは可能です。しかし、この部分には強制力が働かないですから、なかなかそこまで毎日ストイックにはなれない気がして。そこは何らかのニンジンを工夫するとよいかもしれません。

逆に距離がちょっと遠すぎるという場合は、電車や自動車を併用して自転車に乗る距離を短くする、「ハイブリッド方式」の自転車通勤も検討されるとよいと思います。

ダイエット~効率的に脂肪を落とすには?~

「運動不足の解消」の次のレベルとしては、やはりダイエット。けっこう多くの方がダイエット効果を期待しているのではないでしょうか。

自転車は基本的に有酸素運動であり、ダイエットに最適。 

では、効率的に脂肪を落とすにはどのような点に注意すればよいでしょうか。

距離と時間
脂肪を効率的に燃焼させるには20分以上、有酸素運動をするのがよいといわれています。
もちろん、運動の最初からエネルギー源として脂肪は使われるのですが、最初の20分までは糖分を消費する割合が多いのです。その割合が逆転するのがおよそ20分。それ以上運動を続ければ、効率的に脂肪を減らすことができます。

私の自転車通勤は距離が10kmで時間はおよそ30分。脂肪燃焼のゴールデンタイムに約10分間乗っていられる計算です。

乗り方
脂肪を落とす走り方のポイントは、ギヤは軽めで回転を速くすること。そして頑張りすぎないことです。逆にギヤを重くすると負荷が大きくなり、筋肥大の方向にいっちゃいます。

またコースとしては、上り坂で頑張るようなコースはこれもまた筋力肥大につながります。ダイエット目的としては遠回りしてでもできるだけ平坦なコースを通るのが良いです。

美脚をめざす

特に女性の場合、足が太くなってしまわないかご心配の方も多いと思います。

上記のような脂肪を落とす乗り方をしていただければ、太くなるどころか、脂肪が落ち、引き締まってきます。しかもこのような有酸素運動による脂肪燃焼効果は、足だけではなく、全身に及びます。また、ももの裏から臀部にかけての筋肉、ももを引き上げるインナーマッスルなど、通常鍛えるのが難しい筋肉も引き締めることができます。

美脚を目指すのなら自転車は本当におすすめです。

筋肉をつけたい(本格的なエクササイズ)

ちょっと自転車通勤のレベルを超えちゃうと思いますが。

この場合は上に述べたことと逆に、
ギヤを重くする
上り坂で頑張る

ということになります。

でも競輪選手の太ももに代表されるように、やはり足の筋肉が中心になりますので、全身の筋肉をつけたいのであれば別の運動の方がよいかもしれませんね。

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おわりに

今回は取り上げませんでしたが、先のアンケートにはトップ3以外に次のような目的も挙げられていました。

  • 交通渋滞、ラッシュを避けるため
  • CO2削減など環境保全のため
  • 会社が推奨している
  • 趣味だから

いかがでしょうか。
あなたに合った効果や目的はみつかりましたでしょうか?

その人の自転車に対する気持ちだけでなく、自転車に乗る距離など、それぞれの環境によって期待される効果は違ってくると思います。

私の場合、約10kmの平坦なコースを自転車で通勤しています。時間の節約にはならないし、交通費も節約できないけれど、ありがたいことに一番期待する「運動不足の解消・メタボ解消」の効果にとっては最適な距離だと思っています。

ご自分が「期待する効果」と、実施した結果として得られる果実である「メリット」とが一致している場合、幸せな自転車通勤生活が送れると思います。

今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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