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ブレーキランプが切れてる
先日、家族から上記のように指摘されました。

クルマの故障の中でも、ブレーキランプ(ストップランプ)の不具合って、自分じゃなかなか気付けない項目ですよね。


車種は平成18年式の日産セレナ(形式NC25)です。もう20万キロ以上走っていますが、ブレーキランプが切れたのは今回が初めてです。

切れたのは片方のみで、反対側は問題ありませんでした。とはいえ、左右で全く同じ使用頻度ですから、寿命も同程度と仮定すれば、反対側も今すぐ切れたって不思議はありません。

いずれにしろ超重要な安全保安部品なので、できるだけ早く修理しなければ。。。

(~_~;)

とりあえず、近くのカーショップに電話して、日産セレナに適合するブレーキランプのバルブ(電球)の在庫の有無と、どれぐらい交換費用がかかるかを聞いてみました。

店員さん
セレナ用のブレーキバルブですね?在庫ありますよ。2個セットになってて500円ぐらいです。工賃は片側で2千円ほどですね。

JY
作業時間はどれぐらいかかりますか?

店員さん
基本的には15分ぐらいですけど、混んでたら少しお待ちいただくこともありますので余裕をもってお越しください。


* * *

JY
むむ、時間の割に工賃が意外に高いぞ・・・
電球は思ったより安いけど


時間だけをみればタイヤ交換よりもちゃちゃっとやれそうな気がします。

そんなわけで、今回、DIY修理に挑戦してみました!



本記事では、自分の忘備録を兼ねて、ブレーキランプのバルブ交換作業のやり方について写真付きで詳しくまとめてみました。ブレーキランプ切れを自分で修理しようとご検討中の方、ぜひ参考になさってみてください。

なお、この記事は日産セレナ(平成18年式のNC25もしくはC25)の例となります。車種や年式によって具体的な作業方法は異なります。

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■「ランプ」と「バルブ」の違いについて

日常的には同じような意味合いで使われてますね。車業界での言葉の定義みたいなものがないか調べてみましたが、よくわかりませんでした。。。

便宜上、本記事では、電球のことをバルブと称し、その他の反射版やレンズ等も含めてユニットになったものをランプと呼ぶこととします。

なお、電球のバルブ(bulb)と同じ発音で「弁」を意味するバルブは(valve)ですので別の単語です。

大まかな内容

今回のミッションの大まかな内容は以下の通りです

  1. 適合バルブを調べて購入
  2. 必要な工具を準備
  3. バルブの交換


詳しく見ていきましょう。

適合バルブを調べて購入

カーショップに行くと、車用電球メーカー(小糸製作所)の分厚いカタログが置いてあって、それで自分の車に適合する電球の型番を調べることができました。

■ 主要国産車ならWEBでも調べられます

以下に主な車用電球メーカーの検索ページを示します。

小糸製作所

スタンレー(STANLEY)



私のセレナは平成18年登録のNC25という形式なんですが、この形式ではカタログには載っていなかったので、C25で調べました。

NC25は4WD、C25はFFという違いがありますが外観はほぼ同じ。もちろん、メジャーなのはC25の方です。


カタログから、「テール&ストップ」の項目で、次のバルブが適合することが分かりました。

小糸製作所のカタログから
形状:T20ダブル
定格:12V/21/5W
整理番号:4-02


ちなみに、他社では以下の製品が適合します。
スタンレー: No.14
PIAA: HR11

「ダブル」というのは、電球内にフィラメントが2本(たぶん、5Wと21W)入っていることを意味します。

セレナの場合は「テール&ストップ」、つまり、テールランプとストップランプを一体モノで使用することになっているので、明るい21Wの方がストップランプ、5Wの方がテールランプとして機能するんでしょう。


お店にはたくさんの種類のバルブが並んでまして、つらつら探すと・・・ありました。

セレナのブレーキランプ
確かに、電球内にはそれぞれフィラメントが2本と電極も2組(4極)あります。

店頭価格は、2個入りで480円(税別)とそんなに高くないな~と即購入。

後で調べてみると、Amazonでも入手できるようですね。送料無料ならこっちの方が少し安かった。

>>「T20 ダブル」をAmazonで探す

ちなみに、家内が乗ってる日産デイズも、同じバルブが使えるようです。


なお、同じT20 ダブルの物でも、少し高価なLEDタイプもあります。おそらく装着は可能と思われますが、従来のランプをLEDに変更すると、車種によっては、"電球切れ"を検出してしまう可能性があります。(消費電流が異なるため)
そのような場合は「ウォーニングキャンセラー」を使うことでエラーを回避することができるそうですが、今回は試していないのでよくわかりません。



お店のバルブのコーナーには工賃の料金表もしっかり提示されてました。

バルブ交換工賃 セレナだとリアランプユニットを外す必要がありますので、これを見る限りでは、

ストップランプのバルブ交換 通常 ¥1,000
追加工賃(リアランプユニット脱着) 工賃にプラス ¥1,500
合計で ¥2,500+税


となります。

事前の電話では2,000円と言われましたが、実際はもうちょい高いのかもしれません。確認しませんでしたが。。。

必要な工具を準備

セレナの場合は、リアランプユニットを外す必要があります。今回、使用した工具は以下の2つ。

  • マイナスドライバー
  • 10mmのレンチ

使用工具
もちろん、車種によって作業内容が違いますので、必要な工具も違ってきます。デイズの場合は、ぱっと見でプラスのドライバーだけで良いみたいです。


その他、一人で作業する場合には、ブレーキペダルを固定するモノがあると良いでしょう(今回は庭にころがってたレンガを使用しました)。

■ Memo
今回はピンクリップを外すのにマイナスドライバーを使用しましたが、できれば専用の工具(クリップクランプツール)を使った方がベターです。


では、バルブと工具の準備が整いましたので、いよいよ実際のバルブ交換作業へと移りましょう。

バルブの交換手順

ようやく本題です。
と、その前に、どの電球が切れているか再確認しておきましょう。

この機会に両方とも取り換えてしまうんなら問題ないんですが、切れた方だけ交換する場合、なんともない方を換えてしまって後で気づいたときの脱力感は半端ないですからね。

ブレーキペダルを固定
レンガでブレーキランプを固定しました(重しというより、突っ張り棒的に使用)。

で、冒頭の写真のように右側が切れていることを再確認しました。

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今度こそ、本題に入ります。

Myセレナのバルブ交換の手順は以下のように行いました。

  1. リアランプユニットを外す
  2. 切れたバルブを外す
  3. 新しいバルブを取り付ける
  4. リアランプユニットを元通りに取り付ける

写真を使って順に説明していきましょう。

1. リアランプユニットを外す

まずは次の4か所の固定部分を外します。

リアランプユニット
一番上はピンクリップ。マイナスドライバーで外します。

ピンクリップ
その下の3箇所は、ボルトで固定されてます。マイナスドライバーでフタを外し、その下のボルトをレンチ(10mm)で外します。少々奥まった場所なので、スパナではちょっと無理です。

ボルトのフタ
ボルトのフタ


ボルト
オモテから見える固定部分は以上4か所だけだったので、さあこれでユニットが外れると思ったんですが、生憎とまだ外れません。

実は、内部にもう3箇所、クリップがあるのでした。下の写真はユニットを外した後ですが、赤矢印のところに内部クリップの受けがあります。

隠れたクリップ箇所
この内部クリップを外すことをイメージして、上から順に外していきます。ある程度、エイヤッって感じですが、外した勢いで配線をぶち切らないように、モーションは小さくするのがコツです。

2. 切れたバルブを外す

注意!!
消灯直後のバルブは高温になっていますので、十分に冷えていることをご確認ください。


リアランプユニットが外れると、裏側はこんな感じ。

テール&ストップランプ ユニットの中央より少し下の部分が、今回交換するテール&ストップランプ(ブレーキランプ)です。

肌色の樹脂ソケットを、上部に刻印された矢印と反対方向に回してから手前に引き抜きます。簡単に外れます。

バルブの樹脂ソケット
バルブをそのままソケットから取り外します。

バルブを外す
切れたバルブは黒くなってました。新品と比べると一目瞭然。

新旧バルブ比較

3. 新しいバルブを取り付ける

逆の手順で樹脂ソケットに新しいバルブを取り付けます。とりあえず、ランプが点灯することを確認します。付け方が甘かったりすると付かない可能性がありますからね。

新しいバルブで点灯するか
しっかり取り付けたのに新しいバルブでも点灯しない場合は、そもそも電球以外に問題があることになります(どこかの配線が切れたとか)。そうなると素人の手には負えない範疇ですので、プロに見てもらいましょう。


新しい電球で点灯が確認出来たら、樹脂ソケットをリアランプユニットに差し込みます。刻印の矢印の方向に回して固定します。点灯させた直後ですと熱いので注意。

そうそう、汚れた手でバルブを触った場合には、納める前にバルブをきれいに拭いておきましょう。念のため。

4. リアランプユニットを元通りに取り付ける

外した時と逆の手順でリアランプユニットを取り付けます。

まず、取付位置をシッカリ合わせて内側のクリップをはめます。そしてボルトを留めて、最後にピンクリップを戻します。

ボルトの上についていたカバーも忘れずに。

最終的に点灯を確認して、これで修理完了です。

ブレーキランプ修理完了
今回は初体験でしたので、もたもたしてて 30分 ほどかかっちゃいましたが、次は多分 15分 ぐらいでできそうに思います。



しかし。。。

上の写真をよく見ると、ブレーキランプはちゃんと両方とも点灯していますが、ハイマウントストップランプ、6灯あるうちの1灯切れてます。

この時は気にしてなかったのですが、後日車屋さんに聞くと、こんなふうに1灯でも切れていると「あるべき姿になっていない」ということで、車検が通らないそうなんです。なので、後日このハイマウントストップランプも自分で交換しました。


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おわりに

最後に、注意事項をいくつか。

  • 車種ごとに適合するバルブが異なるので、事前によく調べておきましょう。
  • 点灯させた直後にバルブに触るとヤケドする恐れがあります。
  • バルブに汚れた手で触ったり油分を付けた場合はふき取っておきましょう。

バルブの汚れはふき取るべし、というのは、油分が高熱によって固着すると、ガラス部分に熱ストレスがかかって寿命が短くなる恐れがあるからのようです。

今回のブレーキ用のバルブはせいぜい21W程度のものなので、それほど気にする必要はないかもですが、一応、電球のパッケージにそのような注意書きがありましたので、気を付けた方がベターでしょう。


ブレーキランプが切れてるのは、もちろん整備不良の対象です。
違反キップをきられようものなら、

違反点数は2点
罰金は普通車だと9,000円


片側だけだったら、注意だけで大目に見てもらえるかもしれませんが、両方とも切れていたら絶対にアウトでしょう。なにより大変危険です。

先延ばしにしてても何もメリットは有りません。もう片方のバルブもいつ切れるかわかりませんので、早急に修理しましょう~



今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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