このページにたどりついたということは、あなたも読書感想文が書けなくてお困りですね?

正直言うと、私も子供の頃、読書感想文は苦手でした。

夏休みの終わりごろギリギリになって、やっつけで原稿用紙を埋めてたなあ・・・

当時はなぜ書けないのか分りませんでしたが、自分でも「つまらないモノを書いている」ということだけはさすがに分かっていました。

つまらないモノしか書けない
  ↓
自分自身に嫌気がさす
  ↓
「感想文は難しい・苦手・嫌い」と転嫁
  ↓
モチベーション最低レベル
  ↓
つまらないモノしか書けない

まさに負の連鎖。

読書感想文が書けない
子供の頃、なぜ書けなかったのか。モチベーションが上がらなかったのか。今であれば、それがわかるような気がします。

その根本的な原因は、
読書感想文を書く目的が分かっていなかった
から。


読書感想文の目的は?なんて言うと、

「宿題だから」とか、
「読書習慣をつけさせるため」でしょ?


という反応がすぐ返ってきそうですが、もう少し踏み込んで見直してみませんか?というのが今回の記事の目的です。 

書き方が分からない、とお悩みの方でも、何のために書くのかを知ることで、もっとラクに読書感想文と向き合えるようになるかもしれませんよ。


この記事の内容は、中学生、高校生の皆さんなら大丈夫と思いますが、小学生君にはちょっと難しいかも。お父さんお母さんと一緒に見て頂ければと思います。

それでは、一緒に考えてみましょう!


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読書感想文の本当の目的とは?

■ 読書感想文の教育的な目的とは、
以下の 学習方法を習得すること です。

  1. 本を読み、(インプット)
  2. 新しい発見などについて考え、(プロセス)
  3. 筋の通った正しい日本語で表現する、(アウトプット)


■ 読書感想文を書くということは、
そのための 演習 です。

この学習方法を身に付ければ、将来、小論文、レポートそして本格的な論文の書き方へと発展させていくことができます。

また、知的活動の基礎となるものですから、仕事や生涯学習など、今後の人生で広く役立ちます!

社会人になれば、報告書や提案書やレポートなど、文章を書く機会はイヤと言うほど降ってきます。そんな時には参考資料を読解し、考察し、人にわかってもらうための文章を書く力は最も重要なスキルになりますよ~

1.本を読む(インプット)

本は発見の宝庫 新しい何かを学ぶには、それまで自分が知らなかった物事をインプットする必要があります。

現在は、様々な情報メディアがありますが、特に、過去の英知から何かを学ぼうとしたら、やはりメインになるのは「本」ではないでしょうか。

まとまりに欠けた情報を垂れ流すのではなく、書き手が本という形にまとめ上げ、長い時間をかけて多くの人の評価を受け、残ってきたものにはそれなりの意味があるはずです。

もちろん、テレビや新聞やスマホニュースやSNSなど、あるいは漫画からだって何かを学ぶことは可能だと思います。とはいえ、何でもありにすると課題にしにくいので、「本」を対象としているのでしょう。学びの王道だし。

感想文コンクール等の中には、新聞記事を対象にしたものや、絵を対象にした感想文ってのもありますけどね。



本には色んなことが書かれている
本には、いろんなことが書いてあります。登場人物、ストーリー、場所、時代など。1回読んだだけでは気づかなかったことも、2度目には何かを新たに感じることができるかもしれません。

表面的なストーリーを追うだけでなく、いろんな視点から眺めてみたり、著者の意図を推測するなどして、本に直接書かれていないことについても深く考えながら読んでみましょう。

このように、本を深く読み込む力を 読解力 と言います。その力を養うことも読書感想文の大きな目的のひとつです。

2.新しい発見などについて考える(プロセス)

本というインプットから、何か新しいことを発見するというアウトプットを得るために必要なプロセス・・・

それは、本とあなたとの間でキャッチボールをして、いろいろ感じたり、考えるということです。

しかし、そうは言っても、

で、何を考えれば良いの?


と悩む人も多いと思います。それに関して、最も重要なことは、

主役は本ではなく、あなた自身だということです。

読書感想文とは、本を主役としてそのあらすじを書くことではありません。

一言で言えば、本をきっかけとして、あなた自身がどう思ったか、どんな新発見をしたか、どんな成長を得ることができたか・・・

つまり、あなた自身の考えについて書けばよいのです。


例えば、お寺の鐘を鳴らす場面をイメージしてみてください。

鐘によっていろいろな音が出ますよね。鳴り響く鐘の音が感想文だとしたら、鐘は本ではなく、あなたです。
感想文の鐘を鳴らそう
鐘突き棒が本です。それであなたという鐘を鳴らし、オリジナルな音を響かせること。これをイメージしてみてください。

鐘突き棒の種類(木材、金属など)や、突く力の加減や方向が違えば、鳴り響く音は変わるでしょう。でも、鐘の音を鳴らす主役はあくまでも鐘、すなわちあなた自身です。


あなたがこれまでに得た知識や経験、考え方や疑問に思っていることなどは、あなた独自のオリジナルなものです。

しかし、普段はその存在に気づかず、眠っているかもしれません。

本を読むことがきっかけとなって、何か心に響いたことはありませんか? 

「本にこう書かれていた。そういえば、私の身の回りでも同じようなことがあった・・・」とか、

「ここがよくわからなかった。なぜなんだろう?自分なりに考えてみた・・・」とか、

「主人公は・・・だったけど、私ならこうする。なぜなら・・・」とか、

「主役より脇役のことがすごく気になった。なぜなら・・・」

みたいな。

どんな小さなことでも良いので、気付いたこと、感じたことをメモに書き出してみましょう。深く考えながら読む(読解力)ことで、新しい発見をしたり、眠っている部分から大きな音が響いてくるかもしれません。



先ほど、主役は本ではなく、あなた自身だ と書きました。もし、あなたが日頃から書物に対する造詣が深く、独自の「読書論」というものを持っていて、それがあなたという個性の一部だとするならば、本について書くということも「アリ」なのかもしれません。

とはいえ、その場合でも、主役はやはり「あなた自身」です。つまり、本を対象とした「あなたのオリジナルな論評」でなければならないと思います。

よく巻末に掲載されているような、プロが書いた書評をそのまま書き写したり、言葉尻を変えてリライトしただけのようなものは、すぐにバレますからやめておいた方が身のためですよ。


また、課題図書が与えられた場合ですと、どうしてもその本に関心が持てずに、「つまらない本だった」的なことしか書けない・・・という人もいるでしょう。

その場合でも、単なるそうしたネガティブな感想だけでなく、どうしてそう思うのか、自分が作家ならどう書きたいかなど、深く考えるというプロセスは必要になると思います。

一般的に、本について否定的な内容を書くと、先生からの評価はあまり宜しくないことが多い、ということだけは忠告させてくださいね。関心が無いからと安易にシャットアウトするより、何かしら学ぶところを見つけようという謙虚な姿勢で取り組んだ方がベターだと思いますよ。

3.筋の通った正しい日本語で表現すること(アウトプット)

アウトプットを学ぶということには、大きく二つの意味があります。

① 自分の考えを深めてまとめること
② 自分の考えを他人に正しく伝えること

読書する犬

① 自分の考えを深めてまとめること

読書感想文に限らず、作文や手紙なんかでも、いざ文章を書こうとすると難しいものですよね。

なぜ書けないのか。

自分には文章力がないからだ、で片付けていませんか?

もしもっと語彙力やうまい表現の仕方を知っていれば上手にかけるのに・・・とかね。


でも、たいていの場合、書けない原因はそうしたことではなく、

  • 書きたい内容が無い(あっても薄い)
  • 書きたいことがまとまっていない。

という段階で手が停まってしまう場合がほとんどではないでしょうか。あなたはいかがですか?

前者は、前の段階の「インプット」と「考えるプロセス」の部分の検討が十分でないということですね。まあ、これは時間を掛けてじっくり取り組めば、なんとかなるでしょう。


難しいのは後者。こちらは、書きたい題材があっても(多過ぎる場合も特に)、自分の中でまとまっていなければ、文章という形にできないということです。

これを克服するには、訓練が必要 です。

“訓練”とは?

わかりやすい文章にするために重要なことは、取捨選択と、関連性をはっきりさせること

何でもかんでも書けば良いわけではありません。同じようなことをだらだら書いても、焦点がぼけてしまいます。無駄な文章は避け、簡潔な文章にするべきです。そのためには、何が重要で、何が重要でないかをはっきりさせることが重要です。


また、関連性をはっきりさせるとは、考えを整理するということに他なりません。

書きたい内容とは、最初は断片的な「思いつき」にすぎません。それをリストアップし、相互の関係性を考え、文章としての前後関係(すなわち、文章の構成)を検討します。つまり、単なる「思いつきの羅列」を熟成し、「論理の流れ」へと進化させるのです。

この、「取捨選択」と、「関連性をはっきりさせる」という能力には、高度な思考プロセスが必要ですが、何度も繰り返し行うことで少しづつ向上させることができます。

すなわち、筋トレ に似ています。



このように、文章を書くには、書きたいネタを探すこととともに、自分の考えを深めてまとめることも求められます。

最初のうちは、紙の上であーだこーだ検討する必要があるかもしれませんが、こうした訓練を積み重ねることで、自分の頭の中だけで済ませられる部分が増えていきます。

文章力のある人とは、こうしたことに慣れていて、頭の中だけで上手にできる人と言えるでしょう。

② 自分の考えを他人に正しく伝えること。

書きたい内容があって、それが整理されてまとまってくれば、あとは手をうごかすのみです。

この段階で、「感想文の書き方」として方法論を学ぶこともよいでしょう。構成のしかた、書き出しのテクニックなど、形にする上ではなにかと参考になるでしょう。


しかし、あまり小手先のテクニックにこだわり過ぎるのもどうかと思います。あまりに気にしすぎると、手が停まってしまう原因にもなりますから。


ある程度まで検討したら、細かい部分は後回し。とにかく、下書きとして文章にしていきます。

下書きができればゴール目前。何度も読み返し、ブラッシュアップしていけば良いのです。

文章というアウトプットにより、自分の考えを他人に分かり易く伝えるというコミュニケーション力を付けることも感想文の目的の一つです。

家族や友達に聞いてもらって、ここはこうした方が分かり易いとか、意見を求めるのも良いでしょう。

自分ではわかりやすいと思って書いた文章でも、人にはうまく伝わらないなんてこと、よくありますよね。独りよがりにならないためには、第三者の意見はとても重要です。

読書感想文は演習である

先ほど、文章を上手に書くには、訓練が必要であり、「脳の筋トレ」のように繰り返し行うことで向上させることができると書きました。

読書感想文は、まさにそうしたトレーニングをするための演習なのです。

読書感想文は、夏休みなどの長い休みの宿題として出されることが一般的だと思いますが、それはやはりじっくり集中して取り組んでほしいということなのでしょう。夏合宿みたいな。

ありがちだけど的外れな感想文

以上の目的がわかれば、よくありがちな

本のあらすじを書いて、ところどころに「面白かった」、「びっくりした」、「すごいと思いました」という「感想」をさしはさむような”感想文”

は、的外れであるということがよく分かると思います。

本をインプットとしている点、原稿用紙を埋めるというアウトプットについては及第点なのですが、本の読み込みが表面的ですし、何かを学んだり発見するといった、考えるというプロセスがありません。

たしかに、あらすじを書くという部分では、要約するという行為にスキルを必要としますが、求められているのはそのような頭の使い方ではありません。

求められているのは、本を糧として、自分自身で何かを学ぼうとする 頭の使い方、プロセスです。

このプロセスを経ることによって、あなたにしか書けない、あなた自身の「自分の考え」が得られます。そしてオリジナリティが光る読書感想文になります。

あらすじは所詮、元ネタである本の二番煎じですから、オリジナリティは出せません。

なぜ目的がそんなに重要なの?

今回は、読書感想文の苦手意識を克服する上で、目的を知ることがとても重要、ということをお伝えしてきました。

最後になりますが、なぜ目的がそんなに重要なのか、という点についても少し触れておきましょう。

モチベーションを上げる

目的を自分の中で十分消化できていないと、どうしても「やらされてる」感がぬぐえないものです。

読書感想文を書く目的は何?と聞いてみると、「宿題だから」という言う人がいます。

それはすなわち、「先生にやりなさいと言われたからやる」という形に甘んじている、もしくは深く考えていないんだろうなと思います。

なぜ書けないか
それでは、やらされてる感に支配されて、自ら進んで取り組もうという気にはならないでしょう。

そもそも原稿用紙を何枚も埋めるって、簡単なことではないですから、要領よくちゃちゃっと済ませることも困難です。その結果、読書感想文自体が嫌いになるのも無理はありません。


だから、本当の目的を知って、それを自分自身で理解し納得する事。そうすることでモチベーションも上がります。

何をやるにしても、自主的に取り組む姿勢ってのが重要ですよね。

自分自身のゴールを設定する

感想文を書く前に、まず最初に目的が分からないと、何が求められているか、つまりめざすゴールが見えてこないと思います。

それが見えないと、いくら「読書感想文の書き方」といった方法論を学んでも、手探り感は解消しないんじゃないかと思います。


もちろん、方法論も大切なことですし、「読書感想文」に限った道筋が手取り足取り解説されていれば、それで型にはまった感想文は要領よく書けるようになるかもしれません。

しかし、形だけでは、仏作って魂入れずです。

目的を十分理解していなければ、自分独自のゴールが設定できないので、オリジナリティのある感想文を書くのは難しいと思います。

それに、読書感想文にとどまらない「学習方法の習得」という目的が見えていなければ、演習としてのトレーニング効果も十分に活かされないでしょう。

せっかくの機会なのに、もったいない限りです。


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おわりに

再度まとめますと、

読書感想文の教育的な目的とは、
  1. インプット
  2. 考える
  3. アウトプット

という学習方法を習得する事であり、

読書感想文を書くのは、
そのための 演習 である。


さあ、あなたの読書感想文の方向性は見えてきましたか? 

もし少しでも感想文に対する視界がクリアになって、モチベーションが上がり、苦手意識が軽くなったのなら幸いです。


本から後光が
読む・考える・書くという学習方法を身に付けられれば、将来にわたってあなたの重要な武器・財産になるはずです。

読書感想文とは・・・
脳の筋トレだ!!
と思ってガッツリ取り組んでみませんか?



今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!


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