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coin parking コインパーキングって、誰でも気軽に停められてとても便利。私もよく利用しています。

利用者としては、便利な場所に停めたいのはもちろんですが、やはり第一に看板に書かれた金額が安いところを選んじゃいますよね。

特に長時間停める場合は、「最大料金」がいくらかというところが気になります。

でもコインパーキングの料金は場所によって千差万別で、とりわけ最大料金の設定が分かりにくいという欠点があります。

管理人さんがいれば質問できますけど、コインパーキングは基本的に無人。

そのため、コインパーキングで想定外の料金を請求されるというトラブルを経験された方が少なくないようです。


今回は、コインパーキングの 料金トラブルの傾向と対策 について取り上げてみたいと思います。

転ばぬ先の杖。引っ掛かり易いパターンをあらかじめインプットしておきましょう!!

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8つのトラブル事例

以下の事例は、コインパーキングで実際にあったトラブルをもとにした事例です。具体的な数字等は想定です。

事例1(繰り返しの罠)

「1日最大 500円」の表示があり、3日間停めていたら高額請求された

想定した内容:
500円×3=1,500円

落とし穴:
但し書きを見落としていた。「入庫より24時間過ぎると通常料金が加算されます」と小さく書かれていた。

24時間以降は最大料金の適用外となり、単価の高い通常料金が加算されてしまいました。

短時間の利用客が多く、回転を速くして時間貸しをメインにしたい駐車場だと思われます。需要があるので1日最大サービスもつけているけど、効率が落ちるので何泊もしてほしくないのでしょう。

この但し書きは、場所によっては「繰り返しなし」とか「最大料金は1回限り」といった表現をしているところもあります。
繰り返しナシ


24時間の最大料金の適用は1回だけで、以降は適用されないという意味なんですが、日本語として分かりにくい表現ですよね。初めて見る方は、一瞬何のことかわからないんじゃないでしょうか。

何日も停める場合は、「最大料金は繰り返し適用されます」といったルールがきちんと明記されているかどうか、確認しましょう。
繰り返し適用アリ


事例2(特異日の罠)

いつもと同じように停めていたが、ある日だけ高額請求された

想定した内容:いつもと同じ1日最大料金

落とし穴:この日は大晦日だった。

大晦日から元日にかけて駐車したら、1万円近く請求されてしまいました。

入場ゲートの表示をよく見ると、「年末年始のご案内」の但し書きがあり、1日最大料金のサービスが休止とありました。



年末年始に賑わう場所だと正月料金の設定があったりします。その他にも、何か特別なイベントがある日には要注意です。競技場の近くだと、試合がある日とかね。


私もこれに類するトラブルがありました。

現場は誰でも知ってる大手スーパーの駐車場。1日最大料金でよく利用していたのですが、月に2度ある特売日に限り、最大料金が無効になってました。

エェ、確かに但し書きはありましたよ。小さくね。でもそんな特異日が新たに設けられるなんて思いもよらないから、そんなん気が付きませんよ。

確か5~6千円ぐらいだったと思います。納得できなかったけど泣く泣く払いました。その後、批判噴出したのか、今ではこのルールは撤廃されています。

あ~思い出したらまた腹が立ってきた・・・


でもまあ、こうしたことは入場ゲートに表示されていると思いますので、入庫するときに表示を見落とさないよう注意するしかないですね。

年末年始やイベントがある時はもちろん、思いもよらない特異日があるかもしれませんのでご注意を・・・


事例3(区画の罠)

「最大料金800円」の駐車場に停めたが、停めた場所により高額請求された

想定した内容:最大料金の800円

落とし穴:停めるスペースによって割引料金の設定が無効だった

同じ駐車場内でも、止めるスペース(区画)によって駐車料金が違うというケースです。

この事例は、一日最大料金の設定が駐車スペースによっては無効になっている駐車場で、たまたま一日最大料金の設定のない場所に停めていたのでした。

駐車場によっては、設定の表示がスペースの地面や車止めに書いてあって、駐車してしまうと見えなくなるなんてトンデモナイ所もあるようです。

これもまた、注意書きをしっかり確認するしかないですね。

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事例4(夜間割引の罠)

夜間割引(22時から翌朝8時まで500円)の表示がある駐車場で、21時から翌朝7時まで停めたら高額料金を請求された

想定した内容:通常料金1時間分の300円+夜間料金500円=800円

落とし穴:利用開始時刻のせいで夜間料金の割引適用外とされた

注意書きには、「22時以前の入庫は夜間割引適用外」と記されていました。

利用者は、夜21時から22時までは通常料金で、22時から翌朝8時までは夜間料金の500円で、その合算である800円を請求されると思っていたのですが・・・

しかし、22時以前の21時に入庫したため割引が適用されず、全て通常料金が適用され、300円×10時間として3,000円を請求されてしまいました。

割引に時間制限がある所では、ある時間内に入庫することが条件だったりするので、案内看板をよく読んでおくことが必要です。


時刻制限によるトラブル

こうしたケースは、他でも例えばビジネスホテルの駐車場なんかでも見られることがあります。

ホテルの利用者は10時にはチェックアウトするので、駐車場が空きます。そこを一般客に利用してもらおうということなんですね。午前10時まではホテル客優先として、一般利用はそれ以降に駐車することが最大料金割引の条件だ、ということだと思います。


事例5(当日の罠)

「当日最大料金800円」の表示がある駐車場で、夕方から翌朝まで停めて、高額料金を請求された。

想定した内容:1日(24時間)以内なので最大料金の800円

落とし穴:「当日」を「1日(24時間)」と勘違いした。

「当日最大料金800円」の表示とともに、当日を「入庫から24時まで」と明記してあり、日付の変わる午前零時からは通常料金となっていました(最大料金の繰り返し適用が無かったので)。

「当日」とか「24時まで」を、「24時間」つまり「入庫から24時間以内」と勘違いしトラブルになるという、よくあるケースです。

確かにこれは間違いやすいので、案内看板にも割と大きな字で書いてあることが多いのですが、思い込みってのは怖いもので、つい見逃したり勘違いしちゃうんですね。

良心的な表示をしてくれてる所はまだしも、「最大料金800円」だけ大きく表示して、「当日」とか「24時まで」といった表記が小さい表記になっている駐車場も少なくありません。

また、この事例とは少し違いますが、「24H」と書いてあるので24時間最大料金設定があると思って駐車したものの、24Hとは24時間営業という意味があるだけで、実際は時間貸しだったなんてケースもあります。

「24H」「24時間」「24時」「当日」「1日」といった表現には十分に注意しましょう。


事例6(24時間の罠)

「24時間最大(平日1,000円、土日800円)」と表記されていた。日曜日に入庫して24時間以内に料金の支払いをしようとしたら、1,800円の請求がきた。

想定した内容:日曜日に入庫して24時間以内なので最大料金の800円。しかし出庫が平日なので平日最大料金の1,000円で請求されても仕方がないかな。

落とし穴:24時間と書いてあるのに、曜日の変わる24時に区切りが設定されていた。

これは病院での事例です。

平日は通院患者優先(病院内で別の割引きをしてくれる)で、一般車の駐車場利用は高めですが、土日は休診なので、一般車の一日料金を安くして集客しようとしているんだと思います。

土日にも24時間の最大割引があるのですが、それは月曜日になる24時(午前零時)きっかりに平日の設定に切り替わって、新たな最大料金がかかるということのようです。つまり、基本は「24時間」なのですが、曜日の切り替わりでは「当日限り」という条件が潜んでいたということです。おそらく土曜日になる金曜日の24時でも同様の切り替わりがあるのでしょう。

ですから、このケースでは、日曜日の最大料金の800円および平日(月曜日)の最大料金の1,000円が合算されて、1,800円の請求になってしまったのでした。


曜日をまたぐ駐車料金トラブル


ちょっとひどい話ですね。病院という公共性の高さからすると、ひょっとしたらソフトウエアのバグでは?という気すらします。

曜日によって1日最大料金が違う所で、その曜日をまたがるような利用をする場合には、曜日は入庫時で決まるのか、出庫時で決まるのか、曜日の変わる24時で区切りがあるのかなど、細部のルールをしっかり確認しておきましょう。

確認とれないようなら利用はやめておいた方が無難かと思います。

事例7(釣銭の罠)

精算機からおつりが出ない

想定した内容:ちゃんとお釣りが出る

落とし穴:お釣りが出ない

想定も何も、お釣りが出てくるのが当たり前ですよね。でも、コインパーキングは無人なのでこうしたトラブルもあり得ます。

連絡がつけばまだよい方で、24時間対応とは限らないだろうし、お金が返ってくるのに日数がかかったり、手続きが面倒だったりするといやですね。


さらに 後続車がつかえてたりすると、焦ってしまいますが、落ち着きましょう。後ろの人に「釣銭が出ないトラブルなので少し待ってください」と説明した方が良いかもしれません。後ろの人もお釣りが必要だったりするかもしれませんし。

インターホン等ですぐに連絡がつかないようなら、とりあえず連絡先をひかえましょう。案内看板に記載があるはずです。


お金や駐車券がすでに精算機に飲まれてしまっているとすると、ちゃんとログとして残っているのか不安になりますよね。預かり書を発行するところもありますが、釣銭を切らすようなところ、預かり書もちゃんと出てくるかどうか。

ひどい場合ですと、後日返金するのでとりあえず払ってくれと言われて支払いをし、その後日、「確認できなかった」と返金を拒否されるケースもあるそうです。

このように何も残っていないのに、後から証明しろといわれたとしたら、どうなってしまうんでしょう。良心的でない業者だったらわざとやるかも・・・なんて思っちゃいます。

もし可能なら、案内看板やエラー表示されてる(仮にエラー表示等なかったとしても)料金メーターの写真を撮っておくと良いと思います。


機器の故障なんかは仕方がない面もあるかと思いますが、こうしたことはコインパーキングが無人であるが故のトラブルであることも確かです。無人であることは施設側の都合であるわけですから、我々としては、なんとか利用者サイドに立って手厚く救済して欲しいと思うわけです。


自己防衛の手段としては、釣銭のいらないようにきっかりの金額を用意しておくことぐらいですかね。


最初から「お釣りはでません」としている(しかも出口の精算機にしかその表示が無い)駐車場もあります。そこまで開き直ってなくても、お札は千円札しか受け付けない清算ゲートが多いですから、一万円札や五千円札しか持ってなければ予め両替しておいた方が吉ですよ。

■ 追記
ある読者さんの事例では、ちゃんときっかりの金額(500円)を入れたのにもかかわらず、機械が受け付けず、それで1,000円札を入れたら「釣銭が無い」というトラブルがあったそうです。

その方は、「コインを受け付けなければつり銭がないのは当たり前。」・・・とぼやいておられましたが、確かにその通りかも。硬貨を受け付けない段階で、「装置の不具合のため出られないのですが」と連絡した方が良いかもしれないですね。


事例8(駐車券紛失)

駐車券を紛失したら高額な駐車料金を請求された

想定した内容:想定外

落とし穴:入庫した日時を証明できない


駐車券の管理は利用者の自己責任なので、ある程度のペナルティは仕方ないとは思います。いつから駐車してたのか証明できないでしょうから、管理会社としてもいくら請求したら良いかわからないでしょうし。

実は私もかつてこれをやらかしたことがあります。そこには、「紛失の場合は〇日分課金します」、というルールが明記されていました。1日分しか停めていなかったので、それはもちろん実際の利用料金より高額な金額となります。

痛い出費だなと覚悟し、管理会社に電話してみたところ・・・

「とりあえず規定通り払ってください。しかし今回だけは自己申告の1日分だけの負担で結構ですから、残金を銀行振り込みでお返しします。次回からはこうした救済はありませんのでご了承ください」

という粋なはからい。実際にその通り払い戻しをしてもらえました。

全ての管理会社でこうした救済をしてくれるとは限りませんが、とにかく、連絡して事情を説明してみましょう。

とにかく、駐車券は紛失しないことですね。

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トラブルを避けるためには

やはり案内看板の注意書きをチェックしておくことが重要です。

しかし・・・
急ぎの用事があれば早く停めたいですし、後ろに車が並んでいればモタモタしてるわけにもいかないですよね。

看板の細かい文字を運転席から全部チェックするのは現実的とは言えません。実際、看板の位置からして入庫する前に読めないのもあったりします。

駐車場の但し書き
世の中の文字は小さすぎて読めなあぁい!


では、トラブルを未然に防ぐにはどうしたらよいでしょうか。

自己防衛のポイント:
  • とにかく案内看板をよく読む
  • 入庫後に案内看板を確認する
  • ネット等で事前に料金設定を確認しておく

とにかく案内看板をよく読む

なにはともあれ、これが基本。

請求する方としても、請求の根拠となる約款などは看板に表示してあるはず。なのでかならずチェックすることです。

逆に言えば、ここに明記していない方法で請求があった場合は「納得いかない」と主張できます。


入庫後に案内看板を確認する

できれば入庫前に細かくチェックしておくのが原則ですが、現実的でないことも多々あります。

なので次善の策として、入庫後にじっくり確認しましょう。その結果、もし停めるのをやめても、最低限の出費で済みますし、駅とかスーパーに併設されたコインパーキングだと「最初の30分は無料」だったりするケースもあります。

もし急ぎの用事があって、そうした時間もない場合は、写真を撮っておいて出来るだけ早く確認するようにしましょう。

ネット等で事前に料金設定を確認しておく

行きたい場所が決まっていれば、あらかじめ旅行雑誌やネット上の情報やアプリで駐車場の料金を確認できる環境が増えてきました。中には、駐車の予約もできるページもありますから、便利です。

ただし、古い情報や間違った情報を載せたまま更新されていないホームページもありますので、情報の信ぴょう性にも注意が必要です。

万が一、トラブルにあってしまったら

できるだけ自己防衛するとしても、利用者の注意には限界があります。

適正な表示もないのに一方的な支払請求をされたなどのトラブルがあったら、一人で悩まないで、

消費者ホットライン 
電話番号:全国共通 局番無しの188番(イヤヤ)

に相談してみてはいかがでしょう。

場合によっては返金にまでつながるケースもあるようです。

相談に際しては、できるだけ早めに連絡することと、どんな表示がされていたかということが重要ですから、できるだけ写真に撮るなどして記録を残しておくことが大切です(余裕があればインタホンの会話の録音もね)。

■ 消費者ホットライン

消費生活に関する相談を受け付ける全国共通の電話番号。音声案内に従って郵便番号などを入力すると、最寄りの消費生活センターなどに転送される。悪質商法による被害、訪問販売・通信販売などの事業者とのトラブル、産地偽装・虚偽広告など不適切な表示に伴う問題、安全性を欠く製品やサービスによる被害などについて相談することができる。消費者庁が平成21年(2009)9月から試験的に開始し、平成22年(2010)1月から全国で実施されている。
電話番号は全国共通で188番。

(「デジタル大辞泉」より引用)

消費者庁

独立行政法人 国民生活センター

表示が不当だと思ったら

看板等の表示が問題だと思ったら、お上にチクることができます。

コインパーキングなどで、取引条件等について不当な表示を行い、顧客を誘引しているような場合は、景品表示法 第5条第2号の「有利誤認」に該当する可能性があります。

■ 「有利誤認」とは
事業者が、自己の供給する商品・サービスの取引において、価格その他の取引条件について、実際のものよりも、あるいは競争相手よりも、著しく有利であると一般消費者に誤認されるもの


調査の上、不当表示だと認められた場合は、消費者庁長官は、事業者に対して是正措置の命令を出します。

事業者は、その調査や指導への対応が必要となります。まずそれが面倒だし、是正措置命令が出れば、当然改善をしなければなりません。


チクるには、消費者庁や各地域の公正取引委員会の相談・情報受付の窓口の方へ。情報提供用のフォームがあります。

>> 景品表示法の相談・被疑情報の受付窓口(消費者庁のHP)


ただし、あくまでも法令違反の調査のための情報提供です。その後の処理対応について答えてはもらえませんし、個別のトラブル対応をしてくれるわけでもありません


ただ、駐車場の事業者と交渉する機会があれば、交渉材料として使えるかも。

私もこの知識を持っていたなら、「大手スーパーでの特売日トラブル」の時に使えたのになあ。。。

責任者を呼べ!に続くセリフ
「この看板表示は一般消費者をミスリードするものであり、不当だと思います。景品表示法第5条の有利誤認として消費者庁に訴えようと思いますが、それでもよろしいですか?」

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まとめ

今回はコインパーキングの料金トラブルの傾向と対策について見てきました。

大変便利なコインパーキングですが、残念ながら料金等のトラブルも少なからずあります。しかもその数が増加傾向にあります。

コインパーキング側も、「安い」ことを強調するあまり、その他の情報が小さくなってしまわないよう、分かり易い表示にしてほしいですね。


最後にもう一度、注意すべきポイントをまとめておきます。

■ 具体的な確認ポイント
  • 最大料金は繰り返し適用か
  • 年末年始など、特異日ではないか
  • 区画によって料金に違いはないか
  • 時間制限で、入庫時刻、出庫時刻に制約はないか
  • 「24時間/24時/当日/1日」を勘違いしてないか
  • 「24時間最大」でも曜日で区切りはないか
  • できるだけ釣銭不要に
  • 駐車券は絶対に紛失しないこと

■ トラブルにあったら
  • 看板や精算機等の写真を撮り、記録を残しておく
  • 一人で悩まず早めに相談を
  • 不当表示だと思ったら場合によってはチクる

■ その他
  • 入庫後にもしっかり案内看板を確認する
  • できればネット等で予め料金を確認しておく


結局のところ、利用者本人の自己防衛が最も重要です。特に、初めてのところを利用する場合には充分に注意しましょう。


今回は以上です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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