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①とりあえずIPv4でつなぐまで
家族で唯一のドコモユーザーがスマホを楽天モバイルに変えたことを機会に、家の光通信をドコモ光から楽天ひかりに「光コラボレーション事業者変更」しました。

ドコモ光では、IPv6接続で、特に問題なく長いお付き合いをしておりましたが、楽天の甘いキャンペーンの誘惑に乗っかりました。


これまで使っていたルーターは、ドコモ光のプロバイダ(のひとつ)である、ぷららから無償レンタルしていた WN-PL1167EX01 でした

2019年の1月からレンタル開始したもので、2年以上経過したため、規約により今回の事業者変更に際して返却する義務はありません(感謝)。

しめしめ、もうけた~と思ったのもつかの間・・・

どうやら、このルーターは楽天ひかりのIPv6で正式推奨されてないようなんです。。。

※楽天ひかりのホームページを見ると、IPv6接続を利用するには、クロスパス方式対応のルーターが必要となっており、いくつかの製品が紹介されているんですが、この機種はリストに入っていません。



仕方ないにゃあ、新しいルーター買わないといけないかにゃー


とはいえ、ひょっとしたらうまく繋がるかも…と、ダメもとで試してみることにしました。

ダメなら、ちゃんとした推奨ルーターを購入すればよいので。

結論を言うと、WN-PL1167EX01でも、楽天ひかりのIPv6を使えるようになりました。最終的に、夜間のネット混雑時間帯でも、400Mbps越えという速度もマークできるようになりました(いろいろ紆余曲折はありましたが)。

備忘録がてら、私が行ったIPv6接続設定までの手順を、2つのお話にまとめました。私と同様にドコモ光(ぷらら)から来て、ルーターをそのまま使おうされている方の参考になれば幸いです。

① とりあえずIPv4でつなぐまで (今回のお話)
② いよいよIPv6でつなぐまで(次のお話)

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まずは、私の状況をざっくりとまとめておきます

  • 今回の光コラボ事業者変更:ドコモ光 → 楽天ひかり
  • 住居:戸建て
  • ひかり電話:利用していない
  • ひかりTV:利用していない
  • 宅内ネットワーク構成:ONUにルーターを接続し、そこから各端末にWi-Fi接続
  • 前のルーターをそのまま使おうと目論んでいる

WN-PL1167EX01とは

WN-PL1167EX01 ドコモ光で光コラボレーション契約をしていた時のプロバイダはぷららでした。そこから無償レンタルさせて頂いていたのがこのルーターです。I・O DATA製です。

I・O DATAの製品ページ 

型名に含まれる”PL”の文字がぷらら向けを表してるんじゃないかと思われます。想像ですが。

レンタル開始から2年以上経過すると、契約解除時に返却する必要はない という規約になってます。まだ元気に動いてるし、せっかくなので継続して使わせて頂こうと思いました。

次にルーターを新調するのはWi-Fi6が汎用品化してからかにゃ


無線スペックとしては867Mbps(5GHz)300Mbps(2.4GHz)もあり、接続台数は16台です。一般的なファミリー用途としては十分ですね。

ただ、有線LANが100Mbpsまでしかないのはちょっと残念。


※ドコモ光(ぷらら)では、これを使ってIPoEを申請してIPv6で繋いでおりました。IPv4 Over IPv6 の接続方式は、MAP-E方式でした。楽天ひかりではDS-Lite方式になります。

とりあえず、この辺の細かい話はわからなくても構いません。要するにルーターの設定を変える必要があるということです。


大まかな流れ

事業者変更の手続き後の大まかな流れは以下のような感じ。

  1. 楽天ひかり開通日を迎える
  2. とりあえず楽天ひかりにIPv4でつなぐ
  3. いよいよ楽天ひかりにIPv6でつなぐ

順をおって説明しますね。

1. 楽天ひかり開通日を迎える

2022年4月4日に楽天ひかりに申し込んだ後、翌日ぐらいにメールで開通日は約1か月後の5月1日との連絡がありました。

ちょうど春のWキャンペーンの締め切り直前のタイミングでしたので、結構駆け込みが多かったと思われますが、平時の業務スケジュール通りらしいです。

  • 毎月5日までの申込み ⇒ 翌月1日開通工事
  • 毎月15日までの申込み ⇒ 翌月10日開通工事
  • 毎月25日までの申込み ⇒ 翌月20日開通工事

少ししてから、契約内容や接続情報などの重要書類が入った封筒も届きました。

楽天ひかりから封書届く
そうこうしているうちに、5月1日の開通日を迎えました。

ネットの方はというと、何事もないように相変わらず使えています。

何も設定しなくても自動的につながるようになるのかな?


開通日の翌日、インターネットへどこを経由してつながっているか、”クロスパス確認サイト” http://check.xpass.jp/ というところで確認してみました。

ぷららに接続してる
ホスト名のところが、*.ipoe.ocn.ne.jp となっていますし、IPv6アドレスが付けられている ので、ぷららでIPv6接続しているものと思われます(ぷららでは通常OCN回線が使われる)。

当然、クロスパス可変サービス以外を利用中 となっています。

※楽天ひかりが開通していると、ホスト名は、*.vectant.ne.jp となるはずです。



え、なんで?

確か、光コラボの事業者変更って、新事業者の開通日をもって旧事業者の解約となるんじゃなかったっけ?


だから、開通日を境に今日からネットが使えなくなる・・・と勝手に思ってたんですが、翌日以降もぷららは生き残っていました。

二重請求される?


ネットが使えない期間がないように、新旧のつなぎがシームレスになっているのが光コラボ事業者変更の良いところ。

ですが、新事業者が開通しているのに、ゾンビのように生き残ってる旧事業者のネットを使っちゃったら、料金を二重請求されちゃうかもと心配になりました。


そこで楽天ひかりのカスタマーセンター(電話 0120-987-300) に問い合わせしました。

開通日を過ぎてるのに、前の事業者のネットが使えています。まだ楽天ひかりにはつながっていないのでしょうか?


カスサポの人
ルーターの設定は変えていないということですね?

実は、開通日以降、しばらくは両方のネットが使える状態になっているんです。ともにNTTのフレッツ網を使っていて、信号は両方ともご自宅まで届いています。

ルーターの設定によって切り替えます。


そうでしたか。前のネットにつないでいても料金が二重に請求されたりしないでしょうか?


カスサポの人
楽天ひかりでは月額料金は開通日の翌月からの請求となります。ただし、開通日を含む月については、前の事業者から日割り計算ではなくひと月分請求されます。


なるほど


これで一安心。楽天ひかりの場合、二重請求などなく、ちゃんと切り替わる仕組みになっている、と思ったのですが・・・・

これは私の早とちり。
どうやらしっかり二重取りされるようです。

※光コラボの事業者変更の際、開通月の料金について
■ 前の事業者から
日割り計算せず、まるまる一月分請求されます。

■ 次の事業者から
会社によって扱いが違うようです。利用開始日より日割り計算で請求するところと、利用開始月の分をまるまるひと月分請求するところがあります(楽天ひかりはこちら)。

いずれにしろ、切り替わり月に二重に費用が発生するみたいです。

楽天ひかりのサポートの人が言ったように、確かに開通日の翌月からの請求になりますが、それは単に末締めの翌月払いという当たり前のことを言っていただけ。

前の事業者も多分そうなので、要するに開通月分の料金はその翌月に両者から請求されることになります。(実際は1年間キャンペーンがあるので楽天ひかりの分は無料ですが)



もし、新規の光コラボ事業者が日割り計算をしてくれるところだったら、開通日は月末に近い方が二重に取られる料金は少なくて済むということになりますね。

まあ、楽天ひかりが乗り換え先の場合には、日割りではないので、開通日をいつにしようが関係ありません。月初めの1日開通でしたが、ある意味、もやもやは無くて良かったです。

IPv6はいつから使える?

それと、
IPv6はいつから使えますか?


カスサポの人
IPv6が使えるようになるまでに、開通から1週間から10日ほどかかります。使えるようになったらメールでご連絡が入ると思いますのでお待ちください


わかったにゃー


それでは、使えなくなるまでぷららにつきあってみるか~としばらく放置。

そして数日が過ぎました。

「繋がらない!」その日は突然やってきた

5月5日、とうとうインターネットがつながらなくなりました。

私の場合、ゾンビ状態は1週間もなかったですが、巷の情報によると1か月近くも前の設定で使えたというケースもあるようです。律儀に月額基本料の区切りまで使わせてくれてたということかもしれませんね。


さて、いよいよルーターの設定を変更し、楽天ひかりにチェンジです。

開通直後はまだIPv6は有効ではないとのことだったので、まずはIPv4(PPPoE認証)でつなぐこととしました。

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2.とりあえず楽天ひかりにIPv4でつなぐ

※以下、私が設定した時の画面をご紹介しますが、ルーターの機種やファームウエア(本体内のソフト)のバージョン等によっては異なる画面になる場合があります。



今までぷららで接続できていたので、基本的には同じ装置構成のまま、ルーターの初期設定がうまく変更できさえすればOKのはずです。

が、もし何か装置構成をいじっちゃった場合、次の点をまず確認します。ルーターの初期設定をいじる前の「お約束事」です。

ルーター設定の前に確認しておくこと

少なくとも以下の3点を確認します。

  • ONUとルーターの接続を確認
  • ルーターのモード設定を確認
  • ルーターと端末を接続する(無線または有線)

ONUとルーターの接続

ONUとは、光ケーブルを接続する、NTTからレンタルしているであろう端末装置のことです。
GE-PON 我が家の場合は上の写真のようなGE-PONという装置です。

これとルーターの間をCAT5e以上のスペックのLANケーブルで接続します。パチンと音がするまでしっかりはめ込んでください。

ルーター側のコネクタは、いくつもある「LAN」のポートではなく、1個しかない「ETHERNET」または「WAN」または「インターネット」と書かれたポート(色が違ってたりする)に接続します。ここは間違えやすいポイントですのでご注意ください。

ルーターのモード設定

ルーターのモードが「ルーター/AP」側もしくは「Auto」側になっている(「リピーター」側ではない)ことを確認します。

ファームウエア設定でモードを切り替える製品もありますが、WN-PL1167EX01の場合は本体に付いているスイッチで切り替えます。

このモード設定を切り替えた場合には、電源を抜き差しして再起動します。再起動後は3分間ほど電源を切らないでお待ちください。

ルーターと端末の接続(無線または有線)

インターネットにつながらない状態でも、ルーターの設定を行うために、端末(パソコン、タブレット、スマホ)をつなぐ必要があります。

無線の場合は、SSIDやパスワードを設定します。有線(LAN)でつないでもOKです。

* * *
以上のお約束事をまとめると、次のような形になります。

自宅内のネットワーク構成
確認の上、ルーターの初期設定変更を行います。

ルーターのIPv4設定方法

前置きが長くなりました。いよいよ本題です。

ONU、ルーターの再起動

ONUに方にも何か設定がされているかも、と思ったので、とりあえず両方とも再起動しました。

① ONUとルーターの電源を切る
② 5分間ほど待つ
③ ONUの電源を再投入
④ ONUの起動を確認
⑤ ルーターの電源を再投入
⑥ 3分間ほど待つ

端末(PCなど)で、Webブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)を起動

パソコンでchromeを立ち上げましたが、この時はインターネットへつながらなかったので、以下のような画面になりました。

「かんたん接続へ」をクリックします。

ネットにつながらない

※もしこの画面になっていない場合は、ブラウザのurl欄に、ルーターの管理画面のIPアドレスとして「http://192.168.0.1」と入力します。
メーカーや機種によって管理画面のアドレスが異なるかもしれません


かんたん接続でPPPoE設定


認証が求められるので、ユーザー名とパスワードを入力します。

ルーターの管理画面へのログイン

※かつての初期設定時に自分で設定したユーザー名とパスワードですが、忘れてしまった場合は本体を初期化し、新たに設定しなおす必要があります。
(機種によっては、初期値が”admin”となるものや、本体に初期値が貼られているものもあります)



ログイン後、健気にインターネットを探しに行ってます。
・・・もうつながらないよ、と教えてあげたい。

インターネットを探しに行ってる
インターネット接続ができないので、PPPoE認証の設定を促す画面が現れました。

PPPoE認証の設定画面
ここに、プロバイダ(楽天ひかりだと、楽天ブロードバンドかな)から指定された接続IDと接続パスワードを入力します。

これは、封書で送られてきた、「楽天ひかり アカウントのお知らせ」という資料の赤枠の部分のことです。

PPPoE認証のIDとパスワード
これを、設定画面に入力します。

楽天ひかり接続用IDとPWを入力

※おっと。上の例では@の次の f. が抜けてましたね… つながらなくて焦ったと思います。忘れましたが。

ちなみに、ここの「f」の文字は、ファミリープラン(戸建て)を表します。マンションタイプの場合は、ここが「m」になります。



「次へ」をクリックすると、接続テストを開始するので数分間待ちます。

下の画面が出ればOK。

ルーター設定完了 これでIPv4でインターネットにつながりました。

ちゃんと楽天ひかりに接続したことを確認


先ほども利用した、クロスパス確認サイトで確認しました。

IPv4にはつながった
ホスト名が、OCNなんちゃらから、*.vectant.ne.jp に変わっており、ルートが楽天ひかりの方に切り替わったことがわかります。

もちろん、IPv6アドレスは付いておらず、クロスパス以外を利用してることになっています。IPv6の開通はまだだし、設定もしていないので。


IPv4接続のままでよければ、以上の設定でOKです。

しかし、楽天ひかりでもIPv6が利用可能です。IPv6には、回線が混雑する時間帯でも速度低下が起きにくいというメリットがありますので、できれば利用したいところ。


ただし、楽天ひかり開通直後ではIPv6は有効とならず、使えるようになったら連絡が入るそうなので、それまでは暫定的にIPv4で利用しておりました。

しかし、待てど暮らせどIPv6開通の連絡が来ません・・・

どうなってるの?(# ゚Д゚)

② へつづく



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